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透明フレキシブル・フィルムの展示
透明フレキシブル・フィルムの展示
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 電子材料専門商社であるKISCOは,「EXPO 2009 第2回国際太陽電池展」で,水蒸気透過性が1日当たり10-6 g/m2の透明フレキシブル・フィルムを出品した。このフィルムは,シンガポール科学技術開発庁傘下の材料工学研究所であるInstitute of Materials Research and Engineering (IMRE)が開発したもの。基板として用いることで,軽く,薄く,曲げられる太陽電池や有機ELデバイスなどを製造できる。加えて,防水性の水準が高いため,水分に対して非常に敏感な低分子型有機ELディスプレイに採用した場合でも,防湿剤を不要にできるという。

 KISCOによると,他社が採用する水蒸気バリア・フィルムは,層の欠陥部分から透過する水分子の量を抑えるアプローチを採っている。このため,有機層や無機層を何層にも重ねたフィルム構造を採用する。今回,無機材料と有機材料を混合した物質から成る層を設け,水分子を反応させて閉じ込めることで水蒸気の進入を防ぐ構造を採用した。この結果,前者によるフィルム厚が数十μmであるのに対し,8μmまで薄型化できたとする。また,無機層が3層で済むことから他社品と比べ製造コストが安く抑えられるという。2009年末からロールでの提供を予定している。

 こうしたフィルムついては,大日本印刷や富士フイルムも相次いで発表している(Tech-On!関連記事)。

バリア・フィルムの構造比較:出展品のフィルム構造(左),他社が採用するフィルム構造(右)
バリア・フィルムの構造比較:出展品のフィルム構造(左),他社が採用するフィルム構造(右)
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