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 電子情報技術産業協会(JEITA)情報端末企画専門委員会は,情報端末関連機器(ディスプレイ,プリンター,固定磁気ディスク装置(HDD),光ディスク装置など)に関する市場規模の2008年実績と2011年までの予測を公開した。2008年後半の景気後退を受けて2008~2009年は伸びの鈍化や縮小が見込まれるものの,2010~1011年は伸張する市場が多いとみている。

 ディスプレイ市場は,CRTモニターからの移行が急激に進み,出荷や売り上げのほとんどが液晶モニターやノート・パソコン用の液晶ディスプレイとなっている。液晶モニター市場を見ると,CRTからの移行によって2008年度の世界総出荷台数は2007年に比べて7%増の1543万6000台となった。ただし,単価の下落で金額ベースでは同15%減の1695億8900万円である。主流は17インチのスクエア型から19インチのワイド型に変わってきており,全体として大型化が進んでいるという。今後の見通しについては,不況の影響を受けてデスクトップ・パソコン向けが縮小するものの,新興諸国でのCRTから液晶モニターへの切り替えなどによって2009年は2008年と同等の需要があると見込む。2010年以降もパソコン市場の拡大に牽引されて年平均で約6%増の成長が続くと予想している。高い成長が期待されるのが,ノートパソコン用液晶ディスプレイである。2009年以降も10~20%程度の高い成長が続き,2008年は1億2906万台だった出荷台数が,2011年には2億1944万台になると見ている。

 プリンタ市場は,2008年は経済危機の影響で特に北米での市場が大きく縮小し,アジア地域も成長が鈍化した。このため出荷台数,金額ともに数%減少している。方式別に見ると,インクジェット複合機やページプリンタ複合機は伸びているが,インクジェット単機能機やページプリンタ,ドットマトリクスの市場は縮小。単価の下落で,金額ベースではいずれの方式も縮小している。今後の見通しについても,2009年はさらに市場の縮小が続き,その後は2012年までほぼ横ばいと予測している。

 HDD市場は,2008年の出荷台数が5億2500万台と前年に比べて6%増加した。3.5型は減っているものの,小型の2.5型以下が前年比20%増と大きく伸びたためだ。ノートパソコンやカーナビゲーション・システム向けのほか,ネットブックと呼ばれる小型で低価格のパソコンの出現が,小型HDDの市場が伸張した原因と分析している。今後の動向については,2009年の出荷台数は前年比で9%減少して4億7800万台と見込む。また,2008年までは出荷台数全体の54%が3.5型だったが,パソコンがデスクトップ型からノート型へと移行しているのに伴い,2009年には2.5型以下が53%と過半数を超えると予測する。2.5型への移行は2010年以降も進み,2011年には65%が2.5型以下になるとの見通し。市場全体としては,2010年から年平均で7%増で回復すると見込んでいる。

 光ディスク装置は,追記書き換え型DVD装置の市場が伸びており,2008年の出荷台数は2億3780万台と2007年に比べて18%増えた。一方,CD-ROMやCD-R/RW装置は急速に市場が縮小している。CD-R/RW+DVD-ROM複合装置も,追記書き換え型DVD装置の台頭で出荷台数が減少した。青紫色レーザを使う光ディスク(Blu-rayおよびHD DVD)装置は,2008年の出荷台数が543万台と,2007年に比べて3倍近い伸びをみせている。ただし,「業界の期待を下回る状況」(JEITA)。これは,パソコンの価格下落によって,高価なBlu-rayなどの搭載が進んでいないためと分析している。2009年以降の動向については,パソコン市場の低迷や光ディスクを搭載しないネットブックの登場で,2009年も光ディスク装置全体の市場は縮小すると予測する。市場が回復するのは,パソコン需要の回復する2011年だとみている。