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日本公開特許件数上位企業10社の年次推移(1999年1月1日〜2008年9月30日における公開件数の累計上位10社)
日本公開特許件数上位企業10社の年次推移(1999年1月1日〜2008年9月30日における公開件数の累計上位10社)
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化合物系薄膜太陽電池の特許動向(1999〜2008年累計)
化合物系薄膜太陽電池の特許動向(1999〜2008年累計)
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色素増感型太陽電池の特許動向(2004〜2006年出願の上位10社)
色素増感型太陽電池の特許動向(2004〜2006年出願の上位10社)
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 日本の企業,研究機関による太陽光エネルギー産業分野の特許出願件数が減っている。2009年3月5日に都内で行われた光産業技術振興協会の特許動向調査委員会による「平成20年度の光産業特許動向調査報告」(Tech-On!関連記事)では,このような報告があった。

 登壇したのは,日本板硝子の伊藤俊哉氏である。まず,日本,米国,欧州における特許公開件数(米国は登録件数)を発表した後,(1)Si系薄膜太陽電池(2)化合物系薄膜太陽電池(3)色素増感型太陽電池の三つの太陽電池種類別による特許動向を発表した。調査対象は1999年1月1日~2008年9月30日に公開(登録)された特許。

 日本国内で公開された特許の件数は,日本からの出願が全体の93%占めた。日本以外からは,米国,欧州,ドイツからの出願が多かった。近年はこれ以外に中国や韓国,台湾からの出願件数の増加が顕著という。米国登録件数は,日本が約50%,米国が約40%を占めた。欧州で公開された特許件数は,日本が56%,欧州が20%,ドイツが11%を占めている。

 日本,米国,欧州を通じて,日本からの出願件数が最も多い。ただし,減少傾向にある。実際に1999~2008年の累計公開件数の多かった上位10社の2005年の公開件数が562件だったのに対し,2008年には,181件と1/3以下に減少している。一方,米国,欧州からの出願は増加傾向にある。この増加は,米国,欧州における研究開発の活発さを反映していると伊藤氏は指摘する。

日本の出願件数は2003年以降シャープ,京セラが2強

 2008年日本における公開特許件数が最も多かったのはシャープである。2位京セラとの差はわずか1件であった。続いて3位に三洋電機,4位に三菱重工業,5位にカネカがランクインしている。2003年以降,シャープと京セラが1位を争う形となってることや,太陽電池の事業規模が大きい企業が上位にいることが特徴という。2002年の出願件数が167件だったキヤノンは,2008年には3件に減少,また2001年の出願件数が196件だったカネカは,2008年は8件と大幅に減少している。全体的に日本の企業や研究機関による公開特許件数は,減少傾向にあるが国内太陽電池の生産額は拡大しているため,「研究開発段階から実用段階移行している時期」と同氏は位置づけた。