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 日立製作所は,2009年4月1日付の社長交代人事を発表した(PDF形式の発表資料1)。日立プラントテクノロジー取締役会長で日立マクセル取締役会長の川村隆氏が日立製作所の代表執行役 執行役会長 兼 執行役社長に就任する。さらに2009年6月下旬の株主総会を経て取締役会長にも就任する予定。現・取締役 代表執行役 執行役社長の古川一夫氏は取締役 代表執行役 執行役副会長に,現・取締役会長の庄山悦彦氏は取締役会議長に就任する。

 同日発表した構造改革計画には,世界経済の低迷を背景としたコスト削減策のほか,「オートモティブシステム」事業と「コンシューマ」事業の分社化,環境関連の新事業への注力が盛り込まれた(PDF形式の発表資料2)。この計画では,2009年度に人件費などの固定費を2000億円,資材費を約3000億円,2008年比で削減するとしている。

自動車関連は「環境・安全」に集中

 自動車向けのエンジン制御機器や走行制御機器などを扱うオートモティブシステム事業は2009年7月1日付けで分社化し,国内外の設計・開発・製造拠点を2009年度末までに再編。「環境・安全対応」分野に経営資源を集中させるという。具体的には,ハイブリッド車向けのLiイオン2次電池,小型インバータ,小型モータ,直噴エンジン・システム,可変動弁システム,車外の環境を認識する技術やブレーキ制御システム,安全走行支援システムなど。一方で,不採算の事業は縮小や撤退を進める。連結子会社のクラリオンが手掛けるCIS(car information systems)事業では一層の構造改革を検討するとした。

 薄型テレビなどを扱うコンシューマ事業も2009年7月1日に分社化する予定。新会社では,国内の薄型テレビと業務用液晶プロジェクタの開発・製造・販売を行う。光ディスク装置や携帯電話機については「パートナーとの協業を最大限に活用した事業を展開」するとした。

Liイオン2次電池を社長直轄組織に

 日立は環境・省エネ関連分野を今後の重点領域と位置づけ,2009年4月1日付で同分野に関する組織を新設する。Liイオン2次電池事業については,社長直轄組織である「電池事業統括推進本部」を設ける。同本部は,子会社である日立ビークルエナジーなどと連携し,次世代電池の開発やハイブリッド車など向けLiイオン2次電池事業の戦略立案を推進する。

 電力グループ内には「新エネルギー推進本部」を新設する。同本部は,太陽光発電や風力発電および系統連系制御,スマートグリッドなど,再生可能エネルギー関連分野での事業戦略立案などを担う。また,新事業開発本部内には「資源循環推進室」を設置。廃棄製品から利用可能な資源を抽出し,再利用する資源再生事業に関して,技術開発の推進や事業戦略の立案を行う。

 なお,この件で日立製作所は本日17時から記者会見を開催する。Tech-On!では会見の模様を追って伝える。