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図1 会見の様子
図1 会見の様子
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 日立製作所は2009年3月16日,4月1日付の社長交代人事と,事業構造改革案について発表した(速報記事)。これに併せて開催した記者会見では代表執行役 執行役会長 兼 執行役社長となる川村隆氏,取締役 代表執行役 執行役副会長となる古川一夫氏,取締役会議長となる庄山悦彦氏が登壇した(図1)。記者会見での主な一問一答は以下の通り。

――2009年2月3日にいったん役員人事を発表したにも関わらず,なぜ今,社長交代を発表するのか

古川氏 2009年1月30日に2008年度の業績見通しについて極めて厳しいと説明した。ただし,その時点では2009年度は回復基調とみていた。ところが,この1カ月半の間にそれも厳しく,さらに悪化する見通しとなった。そこで2月末ごろまで庄山会長と話をして,新たにもっと強力な部隊を作ろうということになった(人事交代の関連記事)。ただ,自動車事業に関してはこのままではまずいと思っていた。このため,どこかの時点で何かやらなければならないと考えていた。

庄山氏 今回,副社長もベテランに入れ替えて,5人体制にした。若手でいこうというのが時代の流れだと思うが,昔の強みを戻すにはベテランの方がいい。そこで,さまざまな事業を経験していた川村氏が適任だと考えた。

――川村氏が社長と会長を兼任するのはなぜか

古川氏 (意志決定の)スピードの早さが極めて重要だからだ。

――日立製作所の事業構造は今後どうなるのか

川村氏 今まで以上に社会インフラ事業への傾斜を強める。社会インフラ事業には,情報や環境,電機,電池などの事業もあるが,特に原子力発電や火力発電事業の役割が大きくなる。原子力発電事業は,環境価値を創造する事業と考えている。

分社化による人員再編はない

――今回,オートモティブ事業とコンシューマ事業を分社化する事業構造改革を実施したのはなぜか

古川氏 分社化には,迅速な意志決定が可能なこと,能動的な事業運営ができること,他社との提携の可能性を大きくできること,という利点がある(構造改革の関連記事)。日立ではかつて,分社化により日立建機などをバイタルに(改善)してきた。オートモティブ事業やコンシューマ事業にはこの2年,いろいろ手を打ってきた。この成果を(分社化により)最終的に刈り取る。

――新たな人員削減はあるのか

古川氏 以前,自動車関連事業の4000人,薄型テレビなどを含むコンシューマ事業の3000人の人員配置などを発表した。さらに雇用が失われることはない。

――春闘はどうなるのか

古川氏 以前から申し上げているとおり,ベア・アップはとても難しい。定昇についても難しいが,3月18日の回答日までギリギリの検討をしていきたい。