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ETechの基調講演中のPeter Semmelhack氏
ETechの基調講演中のPeter Semmelhack氏
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 2009年3月9日~12日に米国サンノゼ市で開催されたイベント「Emerging Technology Conference(ETech)」において,米Bug Labs社(Tech-On!関連記事)のPresident and CEOであるPeter Semmelhack氏が講演した。同社は,モジュール構造で機能を変えられるオープンソース・ハードウエアの製品「BUG」を手掛けている。講演では,オープンソース・ハードウエアのビジネスを進める魅力を語った。「ライセンスの制限をなくすオープンソース・ハードウエアは,コストをかけずに革新を起こすことができる」(同氏)。

 Semmelhack氏の主張の根幹にあるのは,オープンソース・ハードウエアによってニッチ市場に向ける機器を経済的に製造ができるようになる,ということだ。一般的に,多くの出荷台数をもともと見込めないニッチ市場向けの機器であっても,ある程度の生産数量がなければ市場投入できない。オープンソース・ハードウエアは,こうした常識を覆す力があるという。

 オープンソース・ハードウエアはこうした機器を開発したい設計者に対して,コミュニティーが開発した知的財産を無償で提供するプラットフォームとなる。さらに,このプラットフォームを使うときに許可を得ることは不要であり,新しい機能を盛り込むための変更も自由である。従って,これまでは機器開発に必要だったさまざまな契約関連のコストが発生しない。これにより,機器を安価に製造できるだけではなく,試作機も早めに開発できる。その結果,ニッチ市場に向けた製品を,通常よりも早く市場に投入できるようになるという。

 オープンソース・ハードウエアの可能性を指摘するため,Semmelhack氏は米Texas Instruments Inc.が手掛けているというOMAP系のマイクロプロセサ搭載オープンソース・ハードウエア「Beagle Board」のメイン・ボードの例を取り上げた。同氏によると,米Always Innovating, Inc.が開発したタッチ・パネル搭載の小型ノート・パソコン「Touch Book」(Tech-On!関連記事)は,Beagle Boardを活用したことによって通常よりも早く製品化にこぎつけることができたという。