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 シノン電気産業(本社東京)は,2009年3月18日に香港Thermolon社と合弁で,非粘着性のセラミックス・コーティング剤を販売する新会社「サーモロン・ジャパン」(同)を設立した。新会社は,Thermolon社からコーティング剤を輸入し,主に火を使わない調理器具(炊飯器,パン焼き器,揚げ物器,湯沸かし器など)の分野向けにコーティング剤を販売するほか,コーティングの方法などのソリューションも提供する。

 現在,フライパンなどの調理器具に食材がこびり付くのを防ぐ技術として,フッ素樹脂コーティングが多く採用されている。しかし,フッ素樹脂の製造工程で使用するパーフルオロオクタン酸(PFOA)に発ガン性があることが懸念され,米国では2015年までにPFOAの使用が禁止されるという。非粘着セラミックコーティングは,このフッ素樹脂コーティングに代わる新技術だ。セラミックスによるコーティング技術は一般的だが,新会社が扱うコーティングは非粘着性を備えてコーティングできるのが特徴。砂を基本素材として使用する。

 フッ素樹脂コーティングの耐熱温度が260℃であるのに対して,非粘着コーティングは450℃。耐摩耗性は,フッ素樹脂コーティングが鉛筆硬度で1H~2Hであるのに対して,9H。硬化温度はフッ素樹脂コーティングの400℃に対して200~300℃。非粘着性についても,フッ素樹脂コーティングとほぼ同等とする。フッ素樹脂コーティングとほぼ同じ装置でコーティングできるのも利点だ。

 新会社の資本金は1000万円。初年度の売り上げは,2億~3億円を見込む。なお,Thermolon社は,非粘着性セラミックス・コーティング技術の事業化を目的として2007年に設立されたベンチャー企業。火を使う調理器具向けでは,ベルギーのGREENPAN社がThermolon社と販売契約を結んでおり,これまでに50カ国で実績を挙げているが,日本市場は未開拓という。