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OKI(沖電気工業)の,データ伝送速度160Gビット/秒の光通信を利用した映像配信サービスのイメージ図
OKI(沖電気工業)の,データ伝送速度160Gビット/秒の光通信を利用した映像配信サービスのイメージ図
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開発したシステムで利用した局内装置(OLT:optical line terminal)
開発したシステムで利用した局内装置(OLT:optical line terminal)
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開発したシステムで利用した加入者側終端装置(ONU:optical network unit)
開発したシステムで利用した加入者側終端装置(ONU:optical network unit)
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開発したシステムの構成と,光ハイブリッド多重技術の原理(右上)を示した図。この図は光符号分割多重方式(OCDM)と光時分割多重方式(OTDM)を組み合わせることで,波長分割した1波当たり160Gビット/秒のデータ伝送速度を実現できることを示している。さらに4波を使った多重化も可能
開発したシステムの構成と,光ハイブリッド多重技術の原理(右上)を示した図。この図は光符号分割多重方式(OCDM)と光時分割多重方式(OTDM)を組み合わせることで,波長分割した1波当たり160Gビット/秒のデータ伝送速度を実現できることを示している。さらに4波を使った多重化も可能
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 OKI(沖電気工業)は,1本の光ファイバでデータ伝送速度160Gビット/秒の光通信が可能なシステムを開発した(発表資料)。原理的には最大データ伝送速度640Gビット/秒が実現できるとする。光符号分割多重方式(OCDM:optical code division multiplexing)と光時分割多重方式(OTDM:optical time division multiplexing)を組み合わせた「光ハイブリッド多重技術」を利用して実現した。今回の技術を光アクセス回線の下り方向に利用した場合,例えばNHKの高精細度TV放送「ハイビジョン」(非圧縮で4.8Gビット/秒)に相当するHDTV動画を,非圧縮で33チャネル同時に伝送できる。映画配信や遠隔医療など,高精細で高品質な映像配信サービスが実現できるとする。

 今回開発したシステムでは,局内装置(OLT:optical line terminal)において,16チャネルの10Gビット/秒の信号をそれぞれ符号化した後,光時分割多重化(4重化)と波長分割多重化(4重化)により160Gビット/秒の信号として出力した。この信号を20km伝送した後,1対16のスプリッタで分配した。加入者側終端装置(ONU:optical network unit)が符号選択による復号を行って,1ユーザー当たり10Gビット/秒の信号を復元できたという。なお,今回は光符号分割多重技術を,スロットと呼ぶ単位を識別するために用いている。光時分割多重技術ではスロットを識別できないためである。今回はスロット一つに1符号しか割り当てていないが,原理的には4符号までの多重化が可能であるという。従って,今回の技術で最大限に多重化した場合,1波当たりのデータ伝送速度は160Gビット/秒,さらに4波を使って多重化した場合のデータ伝送速度は最大640Gビット/秒が実現できる。

 今回の研究開発は,情報通信研究機構(NICT)の民間基盤技術促進制度からの委託研究「超高速光マルチメディア配信システムの研究開発」の一環として行った。OKIは今後,装置の小型化や安定化,品質の改善を進めるなどして製品開発に取り組むとする。また同社は今回の成果を,2009年3月22~26日に米国カリフォルニア州サンディエゴ市で開催中の「OFC/NFOEC2009(the Optical Fiber Communication Conference & Exposition and the National Fiber Optic Engineers Conference)」で,3月26日に発表する。