PR
2009年2月に開催されたContinua Health Allianceの記者会見で登壇するインテル 代表取締役社長の吉田 和正氏
2009年2月に開催されたContinua Health Allianceの記者会見で登壇するインテル 代表取締役社長の吉田 和正氏
[画像のクリックで拡大表示]
Continua Health Allianceの記者会見で実演された,健康機器と電子機器,サービスの連携デモの様子
Continua Health Allianceの記者会見で実演された,健康機器と電子機器,サービスの連携デモの様子
[画像のクリックで拡大表示]

 Continua Health Allianceの設計ガイドラインの完成をキッカケに,果たして今後,順調に健康管理市場は立ち上がっていくのだろうか――。

 Continua Health Allianceは,健康管理市場の拡大などを目的に米Intel Corp.が中心となって設立した非営利団体。2009年2月には,健康機器と電子機器の相互接続性を確保するための設計ガイドラインが完成したことを発表した(Tech-On!関連記事)

 冒頭の問いに対して取材を進めると,複数の業界関係者からは「事はそう簡単ではない」という声も聞こえてくる。日経エレクトロニクスは,2009年3月23日号に解説記事「エレクトロニクス企業が健康管理市場になだれ込む」を掲載し,健康管理市場をめぐる動きをまとめた。以下では,この記事には盛り込まなかった二つの意見を紹介する。

様子見が続く

 第1は,「しばらく様子見が続くだろう」という意見である。こうした声は,複数の電機メーカーの技術者から聞こえてくる。

 2009年2月にContinua Health Allianceが開催した記者会見では,既に14社のエレクトロニクス企業が国内の健康管理市場に向けた機器や部品,サービスなどの開発に取り組んでいることが明らかにされた(Tech-On!関連記事)。この14社のうちの,ある1社も「確かに開発は進めているが,市場投入の時期については様子見」と語る。

 この企業は,その理由について「今はまだ,利用者にメリットを感じてもらえる状況になっていない。健康データを基に適切なアドバイスなどをフィードバックするサービス事業が確立していないからだ。こうした段階で製品を投入しても逆効果になってしまい,Continua Health Allianceに対する利用者のイメージが悪くなってしまう恐れもある」と説明する。

 一方で,各社が様子見を続けることで,製品がなかなか出てこない状況に陥ることを懸念する声も聞かれた。このため,ある電機メーカーの技術者は「各社がバラバラにContinua対応品を市場投入するのではなく,どこか力のあるメーカーが音頭をとり,魅力あるサービスを提供できるサービス事業者も巻き込みながら,ある時期に一斉に製品やサービスの投入を発表するといった仕掛けが必要だ」と指摘する。

勉強の場にすぎない

 第2の意見は,「Continua Health Allianceは,勉強の場にすぎない」(国内健康機器メーカーの幹部)というもの。この幹部は「健康管理市場は,電機メーカーや健康機器メーカー,医療関係者など,さまざまな業種のノウハウを融合することが欠かせない。Continua Health Allianceの本当の意味は,こうした異業種の人間が一堂に集まり,お互いの文化を学んだり,ネットワークを築いたりすることにある」と語る。このため,Continua Health Allianceの動きが,すぐに市場の立ち上がりにつながるわけではないとの見方である。

 ただし,この幹部はContinua Health Allianceの活動を通して得た知見は決してムダではないとする。「徐々に成果は出始めており,必ず今後につながる」(同氏)。

■関連記事:「走りだすことが大事」,健康機器と電子機器の相互連携を進めるContinua Health Allianceに聞く