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 Pokenの開発のキッカケは,リアルな世界で出会った人がどんなネット・サービスを使っているかが,実は分かりにくいというシンプルな疑問だ。SNSの「facebook」を使う人もいれば,ビジネス・パーソン向けSNSの「LinkedIn」を使う人もいる。主な交流手段は「Skype」のIP電話やチャットの人もいるかもしれない。こうしたネット・サービスでの交友関係とリアルな世界の人間関係を整理する手段は少ない。Poken社はそこに目を付けた。実際,ネット上で出会った友人とタッチするためにリアルな場で食事の約束をしたり,ユーザーが集まるオフ会などが開かれたりするようになっているという。

 Poken社の主な収益源はPokenの販売収入。今のところ,ネット・サービスを組み合わせた成長戦略を構築できているわけではなさそうだ。ただ,同社はブームを一過性に終わらせない仕掛けは用意している。自社のネット・サービスのAPIを積極公開し,大手のSNSなどと連携しながらユーザーを増やしたい考えだ。ビジネス向けにデザインを考慮した人形の開発を進めるなど,新たな応用分野の開拓も目指しているという。

究極のユビキタスに隠れたヒント

 クラウドコンピューティングがもてはやされる今,機器メーカーが頭を悩ますのは,ユーザー・インタフェースなど利用者の手元で実現する処理と,サービスを提供するための処理を,どこで切り離したらいいかという点だろう。ユビキタス時代の古くて新しい技術課題だ。

 ユーザーの手元ではIDだけを交換し,数百万人,数千万人という巨大な利用者群を抱えるネット・サービスと連携しながらクラウド上で情報を処理する――。Pokenは,その意味で“究極のユビキタス機器”とも言える。もちろん,このかわいい人形が世界を席巻するかどうかは未知数。だが,端末側の機能をてんこ盛りにしがちな機器メーカーにとっては,悩みを解決する大きなヒントを与える存在になりそうだ。