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iSuppli社の分解チームによるコスト分析
iSuppli社の分解チームによるコスト分析
 市場調査会社の米iSuppli Corp.は,米Apple Inc.が2009年3月に発売した携帯型音楽プレーヤ「iPod Shuffle」の実機を分解し,4Gバイト品1台当たりの部品/製造コストが21.77米ドルであると推定した(発表資料日経エレクトロニクスの分解記事1分解記事2)。部品コストが20.81米ドルで,製造/試験コストが0.97米ドル。この部品コストのうち57.6%分を韓国Samsung Electronics Co., Ltd.が提供しているという。Samsung社は32GビットのNANDフラッシュ・メモリやメモリ制御ICなどを第3世代Shuffleに供給している。

 iSuppli社の分解チームは第3世代品に関して,旧世代品以上にシンプルな設計になっているとコメントした。このチームが2007年に分解した第2世代品が213点の部品を内蔵していたのに比べ,第3世代品の部品点数は171個に減った。構成部品のほとんどは安価で小型の受動部品という。筐体の大きさは7.8mm×45.2mm×17.5mmで,第2世代品(10.5mm×41.5mm×27.3mm)より小さい。

「Appleで最も利ざやの大きな製品」

 今回推定した部品/製造コスト21.77米ドルは,第2世代品の21.80米ドル(2007年の推定)と同等。メモリ容量を増やし,新機能を追加しながらコストを上げずにすんだのは,メモリ価格の急落などによるという。第2世代品が内蔵していた1GバイトのNANDフラッシュ・メモリは2007年の分解時点で6.98米ドルだったが,第3世代品が内蔵している4GバイトのNANDフラッシュ・メモリは現在6.00米ドル程度まで値下がりしている。

 なお,部品/製造コスト分析には,知的財産権に関わる費用やソフトウエアの価格,輸送費など,分解から窺い知れないコストは含めていない。分解チームは「そうした諸経費を含めても,小売価格79米ドルの第3世代Shuffleは,Apple社の製品で最も利益率の高い製品の1つになるはずだ」としている。

市場は今後2年停滞へ

 iSuppli社は,携帯型音楽/動画プレーヤの世界出荷台数が2009年は前年比で5.4%減少すると予測した。2010年には回復を見込むものの,前年比2%の小幅な増加にとどまるとみている。