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 米DisplaySearch社は,2009年1月のTFT液晶パネル工場の平均稼働率が,過去最低の50%まで落ち込んだと発表した(発表資料)。2008年の過去最大規模の設備投資と世界的な経済危機による需要減少が,稼働率低下を招いたという。大型TFT液晶パネルの供給過剰率は,2009年第1四半期に36%まで高まった。

 しかし,一部の液晶パネル・メーカーが,既に発注していた製造装置の導入を延期したことや工場の立ち上げを遅らせたこと,および生産能力拡大のペースを鈍化させたことなどによって,工場の平均稼働率は徐々に上昇してきている。2009年2月および同年3月の平均稼働率は,それぞれ62%と69%だった。さらに,中国の景気刺激策などによって,明るい兆しが見え始めている。中国では,この刺激策によって液晶テレビの需要が増加し,工場の稼働率が上昇したり,液晶パネル・モジュールの価格が安定してきているという。この結果,2009年の残りの期間で液晶パネル市況は徐々に上向く可能性があるとDisplaySearch社は予測する。2009年第2四半期における工場の平均稼働率は79%に達する見通し。

 ただし,TFT液晶パネル業界への2009年の設備投資額は,前年と比べると過去最大の減少幅になる見込みという。その後,2010年に2007年の水準まで増え,2011年および2012年には100~110億米ドル程度まで回復するとみる。

 このような設備投資額の削減にも関わらず,2014年のTFT液晶パネルの生産能力は,2009年比で2倍以上の2億4090万m2まで拡大する見通し。韓国と台湾が,大型TFT液晶パネルの生産の大部分を占めることは変わらないものの,2011年には中国の生産能力が,現在の4%以下から7%程度まで拡大すると予測する。