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 ダウ・ケミカル日本は,積層プリント配線基板向けエポキシ樹脂の新製品「プロロジック」を発表した。そのうち,「BFシリーズ」と呼ぶエポキシ樹脂は,Br(ハロゲン)フリーでありながら,無機系フィラや難燃材を追加することなく,難燃性規格である「UL94 V-0」をクリアした。リン系の難燃材などを用いることによって,さらに難燃性を高められるという。加えて,Brフリーのエポキシ樹脂としては,耐熱性の指標となるガラス転移温度Tgが約190℃と「最も高い」(ダウ・ケミカル日本)。コストは,現在市場にあるBrフリー品と「十分競合できる」とする。

 ダウ・ケミカルによると,現在エポキシ樹脂の9割がBrをベースにしている。しかし,近年特に日本では,電子機器のハロゲン・フリー化が叫ばれている。ところが,携帯電話機などの小型機器に比べて,ノート・パソコン(PC)やテレビなど大型の電子機器に搭載している積層プリント配線基板では,コストがネックとなってBrフリーのエポキシ樹脂の普及が遅れていた。そこで,コストを低減することでBrフリーのエポキシ樹脂の需要高まるとダウ・ケミカルは,みている。

 BFシリーズとして,Tgが約190℃(超高温)と約170℃(高温),約150℃(中程度)の3品種を用意する。同社は,高いTgを有するエポキシ樹脂に強みを持ち,サーバーやルーターなど耐熱要求が特に高い用途では,半数以上のシェアを占めているという。そこで,高いTgのエポキシ樹脂は,基板耐熱性のグレードが高い規格「FR-5」への適用を要求するような高付加価値の機器への搭載を狙う。Tgが150℃の製品に関しては,Brフリーのエポキシ樹脂の標準品になると予測して,今回市場に投入する。

 同時に,Pbフリーはんだプロセスに対応したエポキシ樹脂「HTR180」を発表した。HTR180は,独自のBr系の配合ポリマーを採用したことで,Tgが180℃と高いほか,Cu箔との接着性が高いといった特徴を備えている。

 いずれも,エポキシ樹脂と硬化剤を組み合わせて提供することで,ユーザーとなるCCLメーカーの開発コストを低減できるとしている。販売価格は,Tgが約150℃のエポキシ樹脂で1000円/kg,同170~180℃で1500円/kg,同190℃で2000円/kg程度を想定する。年間販売額として,2年以内に1~2億円,3年目で,3~5億円を目標に掲げる。

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