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図1 三菱電機は2009〜2011年度に向けた環境計画を発表した。同社では,2020年度までにCO<sub>2</sub>排出量を30%削減するなどの目標を掲げた「環境ビジョン 2021」を2007年に発表している。
図1 三菱電機は2009〜2011年度に向けた環境計画を発表した。同社では,2020年度までにCO<sub>2</sub>排出量を30%削減するなどの目標を掲げた「環境ビジョン 2021」を2007年に発表している。
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図2 三菱電機単独では,生産時のCO&lt;sub&gt;2&lt;/sub&gt;排出量総量を1990年度比24%減の51万tに削減する。
図2 三菱電機単独では,生産時のCO<sub>2</sub>排出量総量を1990年度比24%減の51万tに削減する。
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 三菱電機は,2009~2011年度に向けた環境計画を発表した。生産時のCO2排出量総量は基準とする1990年度比で24%減の51万tを目標とする。2008年にルネサス テクノロジから取得した半導体工場分の7万tは基準に上乗せしているが,今後の生産増減によるCO2排出量の増減分は加味していない。直近の2009年は売上高減少と見込んでいるものの,2009年12月竣工予定の太陽電池セル第2工場(長野県飯田市)の稼働による3.数万t分が増加となるほか,2020年までに年率3%の生産規模拡大を見込んでいる(Tech-On!関連記事)。同社では今回,社会からの環境問題に対する要請の高まりを受け,評価基準を生産規模の拡大を考慮する原単位から総量に変えるなど,より厳しい目標を掲げたとしている。

 生産時のCO2排出量総量の削減策として,工場のエアコンなどの設備の高効率化や生産ラインの改善を挙げる。特に生産ラインの改善によるCO2削減量を,2006~2008年度に実施した前回の環境計画の2倍に相当する2.0万tとする。具体的には,インバータの導入や,出力基準値,運転状況の見直しを行うとする。こうした生産ラインなどへの環境投資額は,現在,生産規模の約0.1%程度で,年間30億円前後という。今後,対策の必要に応じて比率は高まると同社では見込んでいる。

 今回は,三菱電機本体だけでなく国内外の生産拠点である関係会社合計69社でも三菱電機と同様,CO2排出量の削減を進める。特に注力するとしているのが,海外関係会社22社だ。2008年度現在では,基準年とする2005年度を上回っている状態だが,2011年度には4%減の23万tに削減する。同社では「環境ビジョン 2021」(2007年発表)をグループ会社全体での目標を策定しており,海外関係会社でも2020年度に30%減の17万tに削減するとしている(Tech-On!関連記事)。「この目標をどう実現するのかが問題。今後の加速が必要になる」(三菱電機 常務執行役 生産システム本部長の吉積敏昭氏)。海外関係会社のうち,特にCO2排出量が多いのは,エアコンやエアコン用圧縮機を生産するタイや中国の工場である。一部工場では対策済みであるものの,多くの工場ではこれから工場設備や生産ラインによるCO2排出量や対策した場合の効果を把握する段階である。ただし,取り組む利点は大きいとする。中国やタイは日本国内に比べて電気料金が高く,CO2排出量削減のために電気消費量が減ればそれだけコスト削減を見込むことができるという。

 このほか,製品使用時のCO2排出量を2000年度比で平均25%減らすとする対象製品を,従来の43製品から80製品に増やすという。FA機器や空気清浄機,布団乾燥機,加湿器といった家電製品,気象レーダなどを想定する。生産時の資源投入量を平均同18%減とする対象製品は,32製品から60製品に増やす。プラスチック材料のリサイクルによる自己循環システムも活用する(Tech-On!関連記事)。廃棄物最終処分率は,三菱電機の各拠点で0.1%未満を目指す。関係会社は国内が0.5%未満,海外は3.0%未満を目標として,分別の徹底により処分率を引き下げる考えだ。

 地球温暖化対策となる事業については,ヒートポンプやパワー半導体,太陽光発電システム,発電プラントなどにより,売上高拡大を目指す。現在の6000億円程度から,2015年には1兆3000億円を見込む。