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スマートフォンの国内市場規模の推移
スマートフォンの国内市場規模の推移
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 矢野経済研究所は,スマートフォンの国内および世界市場調査の結果を発表した(発表資料)。

 2008年のスマートフォンの国内出荷台数は,対前年比68%増の158万台だった。買い替え需要の低迷や販売方式の変更で携帯電話機の出荷台数が前年から減少する中,携帯端末の新しい成長分野として期待されている。前年より出荷台数が大幅に増えたのは,海外メーカーの製品が相次いで市場投入されたことや,新たなビジネス・チャンスの開拓を目指して,通信事業者が積極的に導入したことが要因という。

 ただし,スマートフォンは,国内市場において通常のノートパソコンより低価格かつ可搬性に優れたノート・パソコン,いわゆる「Netbook」や,Netbookより小型のMID(Mobile Internet Device)と競合すると矢野経済研究所は説明する。スマートフォンは現在,NetbookやMIDと共に,携帯電話機とノート・パソコンの間を生める製品として位置付けられている。これらの製品と差別化を図り,市場において確かな位置を得るには,性能面での差を縮めると同時に,モバイル環境下における最適なインタフェースを実現することが必要と同研究所は分析する。

 今後の国内市場に関しては,製品の品揃えのさらなる充実によって,2009年に出荷台数が対前年比31%増の207万台に達すると予測する。2012年には,通信環境の整備や端末性能の向上などによって365万台に達するとみる。

2008年の世界出荷台数は,前年比52%増

 一方,スマートフォンの2008年の世界出荷台数は,対前年比52%増の1億3672万5000台だった。特に北米や欧州の市場での成長が顕著という。高いセキュリティ性とメール機能を備えた製品や,デザインに特徴のある製品の人気が高かったという。さらに,通信事業者が販売奨励金を投下して,積極的に販売していることも市場の成長を後押ししているとする。

 2009年の携帯電話機の世界出荷台数は,景気悪化の影響を受けて前年割れが避けられない見通しであるものの,スマートフォン市場は堅調に推移する見込み。矢野経済研究所が予測する2009年の出荷台数は,対前年比11%増の1億5193万台である。既存の大手メーカーが新製品を積極的に投入するほか,低価格機種の導入でシェア拡大を図るメーカーや新規参入メーカーなども存在し,市場競争は激化するとみる。巻き返しを狙うメーカーや新規参入メーカーの多くは,複数のOSを採用したマルチ・プラットフォーム戦略を取っており,これらのメーカーの取り組みが市場構造に大きな影響を与える可能性が高いという。

スマートフォンの世界市場規模の推移
スマートフォンの世界市場規模の推移
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