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業績推移の概要。2008年度は営業赤字を計上
業績推移の概要。2008年度は営業赤字を計上
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用途別売上高の推移。すべてのセグメントで2ケタの減少
用途別売上高の推移。すべてのセグメントで2ケタの減少
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2008年度決算の説明をする藤田能孝代表取締役副社長
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 村田製作所は2009年4月30日,2008年度通期(2008年4月~2009年3月)の連結決算を発表した( PDF形式の発表資料 )。売上高は前年度比17.1%減の5239億4600万円,営業損益は162億8700万円の赤字となった。急激な市場悪化や製品価格の下落から2008年度第4四半期(2009年1月~3月)に401億6300万円の営業損失を出したのが大きく響いた。

 なお,当期純利益は同95.4%減の35億8800万円と黒字を計上した。これは税制改正により,過年度に計上した繰延税金負担の一部を取り崩したためである。

製品別,用途別ともほぼ全領域で売り上げ減

 製品別の売上高は,高周波デバイスが前年度比4.6%増の1103億円と好調に推移したが,それ以外の製品は前年度に比べ大きく減少した。コンデンサは同27.6%減の1806億円。積層セラミック・コンデンサがすべての用途で大幅に減少した。圧電製品は同17.7%減の763億円。モジュール製品は同17.9%減の649億円。携帯電話のワンセグ放送受信用のチューナー・モジュールが増加したものの,AV機器・通信機器向けの電源モジュールが大幅に減少した。その他の製品(EMI除去フィルタやチップコイルなどを含む)は同12.8%減の897億円だった。

 用途別の売上高で見ると,すべてのセグメントで2ケタの減少となった。AV機器向けは同19.9%減の755億円。携帯型オーディオ・プレーヤー向けが大幅に増加したものの,薄型テレビ向け,デジタル・カメラ向け,ゲーム機向けは大幅に減少した。通信向けが同10.0%減の2271億円。無線LANモジュールが増加したものの,通信機器全般に積層セラミック・コンデンサ,SAWフィルタが大きく減少した。パソコンおよび関連向けは同26.1%減の1011億円。コンデンサ,HDD,プリンタ向けなどほぼすべての用途でに大幅な減少だったとする。カー・エレクトロニクス向けが同19.9%減の540億円,家電・その他向けが同18.8%減の641億円だった。

2009年度も厳しい状況は続く

 2009年度通期の業績も赤字を見込む。具体的には,売上高が4900億円(2008年度比6.5%減),営業損失が80億円,当期純損失が20億円である。2008年度に対する営業利益の減益要因は,価格下落の影響で約670億円をみる。「2008年度の価格下落率が平均12.5%だったが,2009年度は若干弱まる」(村田製作所 代表取締役副社長の藤田能孝氏)という。一方,増益要因として,工場稼働率の上昇により約330億円と予想する。「2008年度第4四半期の操業度は全体の生産能力の約45%程度で,特にコンデンサは最も低く30%強だった。これが2009年度には上期で70%,下期で75%になるだろう」(同社 財務部長の田中純一氏)と説明した。