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 東芝の連結子会社である英Westinghouse Electric UK Ltd.は2009年4月30日,原子燃料工業(以下,原燃工)の株主である古河電気工業(以下,古河電工),住友電気工業(以下,住友電工)と株式取得に関する株式売買契約書を締結した(発表資料 )。Westinghouse Electric UK社は,原燃工の発行済み株式のそれぞれ50%を保有する古河電工と住友電工から26%ずつを譲り受け,52%を保有する筆頭株主となる予定。

 原燃工は資本金10億円で,今回の株式取得予定価格は約100億円。5月中を目処に株式取得を完了する予定である。原燃工は原子燃料を製造し電力会社に納入する会社で,国内で唯一,加圧水型(PWR)と沸騰水型(BWR)の2種類の軽水炉燃料を製造できる。東芝は,米国を中心とした原発の建設ラッシュによる燃料需要の急増をにらみ,燃料事業を強化する。

 また,東芝は2009年4月29日,米国の原子力事業拡大のため,2008年1月に設立した「東芝アメリカ原子力エナジー社」のエンジニアリング拠点をNorth Carolina州Charlotteに新設し,8月から活動を開始することを発表した(発表資料 )。同社は,米Virginia州Falls Churchにて顧客先の許認可対応支援などを進めているが,最新型の沸騰水型原子炉(ABWR)のプラント建設に向けてエンジニアリング業務が本格化したことから,拠点を新設することにした。

 さらに,新拠点では,最新型の加圧水型原子炉「AP1000」向けタービン・発電機の機器供給などのエンジニアリング業務も行い,米国での事業強化を加速していく。今後人員を増強し,設立当初の30名程度から2013年末には200名程度とする予定だ。

 なお,東芝は2009年6月に社長を交代する人事を発表している( Tech-On! 関連記事)。新社長に就任する同社執行役副社長の佐々木則夫(ささき のりお)氏は,原子力発電事業に長年従事し,Westinghouse社の買収では中心的な役割を果たした経歴を持つ。