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WiGigのロゴ
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 米Intel Corp.やパナソニックなど15社は,60 GHz帯を使った無線通信規格の業界団体「Wireless Gigabit(WiGig)Alliance」を立ち上げた(発表資料)。無免許で広帯域が利用可能なミリ波帯を用い,伝送速度がGビット/秒超の無線規格を実現する狙い。主導企業には,米Atheros Communications, Inc.,米Broadcom Corp.,米Dell, Inc.,Intel社,韓国LG Electronics Inc.,米Marvell International Ltd.,台湾MediaTek Inc.,米Microsoft Corp.,NEC,フィンランドNokia Corp.,パナソニック,韓国Samsung Electronics Co., Ltd.,イスラエルWilocity社。オランダNXP Semiconductors NV,台湾Realtek Semiconductor Corp.,伊仏合弁STMicroelectronics社,米Tensorcom, Inc.などが含まれる。

 同団体の狙いは,60GHz帯において,無線LANと同様に使い勝手のいい高速無線規格を実現することである。ミリ波帯を使う無線通信規格には,HDTV伝送にフォーカスした「WirelessHD」がある(Tech-On!関連企業)。WiGig は,HDTV伝送以外のアプリケーションも訴求することで,差異化する方向だ。「WiGigは,無線版HDMIのみに着目した規格にはならない」(Wireless Gigabit Allianceのsecretaryで,米Broadcom社 FellowのJason Trachewsky氏)。WiGigでは,ビデオ・カメラから動画ファイルをパソコンに転送する用途や,パソコンの動画をモニターに転送,また携帯電話機間でのピア・ツー・ピア通信などを想定している。

 規格の詳細については明らかにしていないが,データ伝送速度は少なくとも1Gビット/秒以上確保するという(伝送距離10mの場合)。WiGigは,物理層とMAC層の上層に,プロトコル・アダプテーション層を設けることで,IP上のデータなど各種のアプリケーションを実行することを可能にする方針だ。

 WiGigの最初の仕様は,2009年第4四半期に完成する予定である。規格への互換性テスト仕様は,2010年中に開発する予定である。

 ステートメントの中で,WirelessHDのChairman兼米WirelessHD, LLC,PresidentのJohn Marshall氏はWireless Gigabit Allianceの設立に以下のように反応した。「今回の新たな動きが我々のビジョンの有効性を証明するものだと考えている。ただし,Wireless Gigabit Allianceは目的が明確でないため,我々はコメントを差し上げる立場にない。現時点ではWirelessHDが,機能している相互接続コンプライアンステスト・プログラムを備え,実販売している民営製品を支えている,消費者アプリケーション用の完全仕様を提供する唯一の60GHz帯標準であると述べさせていただく」。

■変更履歴
最後の段落を追加しました(2009年5月7日)。