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 日本音楽事業者協会と日本芸能実演家団体協議会,音楽制作者連盟の3団体は,映像コンテンツの権利処理に関わる業務を一元化するための窓口となる団体「映像コンテンツ権利処理機構(仮称)」を,共同で設立することで合意したと発表した。一般社団法人として設立する。映像コンテンツの二次利用に関わる権利処理業務の効率化を図ることによって,デジタル・ネットワーク上の映像コンテンツの流通を促進し,実演家へ適正な対価を還元することを目指す。

 具体的には,(1)映像コンテンツの二次利用に関する許諾申請の受付,(2)映像コンテンツに関わる不明権利者の探索・通知,(3)映像コンテンツの二次利用に関わる収益配分のあり方に関する調査研究,(4)映像コンテンツの権利処理に関する理解促進・啓発などを行う。

 2009年5月に法人登記を行い,同年6月に事務所を開所する。業務を開始するのは,2010年4月1日の予定である。

  日本音楽事業者協会ら3団体によれば,ブロードバンド通信や携帯電話サービスなどによって,映像コンテンツの二次利用のニーズが急増しており,それに伴う権利処理業務も急激に増加しているという。このため,利用者のニーズに応えるためには,権利処理業務を3団体共同で行うことが最も有効な手段と判断したする。

 また,同機構は,コンテンツ流通において,実演家の権利を制限する考え方が広まりつつあるとの危惧を表明した。「『著作隣接権』は,コンテンツ流通ビジネスの中で最も尊重されなければならない権利である。しかし,昨今は実演家の『許諾権』を制限し,事後的な報酬請求権の制度を創設することが,流通の促進およびコンテンツの市場拡大につながるとの主張が散見される。このような創作活動のインセンティブを奪う制度を作ることが,本末転倒な考え方であることは明白」と同機構は主張する。同機構は,実演家が「自らの演技・パフォーマンスの露出を許諾し,制御していく権利こそ,コンテンツ大国を支える最も重要な経済的基盤」とし,この考え方をコンテンツ流通の関係者が再認識することを強く求めるとした。