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「テレビ版Yahoo!JAPAN」の発表記者会見で,「国内に1億台規模で存在するテレビの半分が使うサービスに育てたい」と話したヤフー社長の井上雅博氏
「テレビ版Yahoo!JAPAN」の発表記者会見で,「国内に1億台規模で存在するテレビの半分が使うサービスに育てたい」と話したヤフー社長の井上雅博氏
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電子決済や携帯電話機と連携できるFeliCaのリーダー/ライター機能をRFリモコンに標準搭載したソニーの液晶テレビ「BRAVIA」
電子決済や携帯電話機と連携できるFeliCaのリーダー/ライター機能をRFリモコンに標準搭載したソニーの液晶テレビ「BRAVIA」
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歩数計からFeliCa経由でテレビにデータを送るデモ。2009年3月に行われた「IC CARD WORLD 2009」での展示
歩数計からFeliCa経由でテレビにデータを送るデモ。2009年3月に行われた「IC CARD WORLD 2009」での展示
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 テレビとインターネットを融合する――。1990年代後半から語られてきたネット・テレビのビジョンが,いよいよ現実味を帯び始めた。メーカー,放送事業者,インターネットのサービス事業者のそれぞれが今年に入って,テレビとインターネットの融合に向けた取り組みを本格化させているからだ。こうした動きを捉え,日経エレクトロニクスは昨年に引き続き,日経ニューメディアと共同開催のセミナー「デジタルテレビセミナー2009 もっと楽しいテレビ」を開催する。日程は5月25日(月)~26日(火),場所は東京コンファレンスセンター・品川(東京・品川)である。

デジタルテレビセミナー2009 もっと楽しいテレビ 開催概要
http://coin.nikkeibp.co.jp/coin/nnm/semi/0905/index.html

 今回のセミナーは2日間で12講演を予定する。この中には,インターネット大手のヤフーでデジタル機器向けサービスの技術を統括する,R&D統括 プラットフォーム開発本部 EW開発部 部長の坂東浩之氏,ソニーで液晶テレビ「BRAVIA」を展開するコンスーマープロダクツ&デバイスグループ テレビ事業本部 FTV事業部門 部門長の吉川孝雄氏,そして日本テレビ放送網 編成局デジタルコンテンツセンター デジタル事業推進部事業推進担当副部長(兼)総務局 IRセンター IR部の佐野徹氏が含まれる。セミナーのプレビューとして,テレビとインターネットの融合に向けた3社の最近の取り組みを見てみよう。

テレビへの本格進出を開始したヤフー

 ヤフーは2009年4月6日,シャープやパナソニック,ソニーなど国内主要テレビ・メーカーのネット対応テレビで利用できるネット・サービス「テレビ版Yahoo!JAPAN」の提供を始めた。

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 発表記者会見には,同社社長の井上雅博氏が同席し,「国内に1億台規模で存在するテレビの半分が使うサービスに育てたい」と力強く話した。まずは検索を中心とする比較的シンプルな七つのサービスからスタートするが,ネット通販やオークション,動画配信といったヤフーの主力サービスを順次,加えていくことで,こうした目標を達成する方針だ。ヤフーはこの翌日の4月5日,USENの100%子会社で動画配信サービス「GyaO」を手がけるGyaO(東京・港)への出資を明らかにし,動画配信サービスを強化している。坂東氏の講演ではこうした取り組みの狙いや今後の戦略が話される予定だ。

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FeliCaポートをテレビに搭載,ケータイと連携

 ソニーは2009年3月に発表した液晶テレビ「BRAVIA」のRFリモコンに,非接触ICカード技術「FeliCa」の機能を組み込んだ。

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 まずは「アクトビラ」などのVODサービスの決済に使うことを想定する。ただし,FeliCaの機能を使うと,ICカードや携帯電話機などURL情報を送り,指定したWebサイトをテレビ画面に表示させたり,テレビ側から携帯電話にURLなどの情報を送ることができる。実際今回のBRAVIAでは,おサイフケータイ対応の携帯電話機をRFリモコンのFeliCaポートに置くだけで,携帯電話機向けWebサイト「ポケットチャンネル」にアクセスし,テレビ番組やCMで紹介された商品や店舗などの情報を入手できるようにした。

 このほかソニーは,以前からBRAVIAにウィジェット機能「アプリキャスト」を組み込んでいる。テレビを視聴しながらインターネットの様々な情報を入手することができる機能である。ウィジェットの提供は当初,ソニーと提携した法人に限られていたが,2008年9月には「個人向けソフトウエア開発ツール」を公開して,ウィジェットの開発を個人にも解放した。吉川氏の講演では,これらの取り組みを通じて,ソニーが今後狙う新たなテレビの楽しみ方について,話される予定だ。

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テレビ局主導の動画配信サービスで単月黒字を達成

 日本テレビ放送網は2009年3月,同社が運営するパソコン向けの動画配信サービス「第2日本テレビ」が,2009年1月に単月黒字を達成したと発表した。

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 第2日本テレビは,2005年10月にテレビ局主導のインターネット動画配信サービスの先駆けとしてスタートした。当初,登録会員向けにオリジナルコンテンツを有料配信していた。2008年10月にはサービスの大幅なリニューアルを行い,会員登録不要で見られる無料の動画配信サービスとして再出発した。インターネット配信向けに制作した独自コンテンツが多く,テレビ番組の配信だけに頼らないコンテンツ構成になった。

 収支を改善するために(1)インフラのコストを下げる,(2)広告媒体としての価値を上げる--の2点を重視しながらビジネスモデルを考えたという。具体的には利用者が確実に広告に触れるように,エンタテインメントコンテンツの内容そのものを商品やサービスに紐付ける仕組みを考えたという。佐野氏の講演ではこうした取り組みの狙いと効果に加え,今後の戦略についても語られる予定だ。

「Andriod」採用の STBや新インタフェース「DiiVA」も

 デジタルテレビセミナー2009では上記3社以外にも,ネットワーク家電の実現を目指す技術ベンチャーのフリービット,4.5秒の動画から動画と音声データの出所を瞬時に同定できる電子指紋技術を持つ米Gracenote Inc.の日本法人,テレビ番組メタデータを使って,放送連動サービスの提供を目指すワイヤーアクションといった企業が講演する。

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 さらに,米Google, Inc.が開発した携帯情報端末向けプラットフォーム「Android」をセットトップ・ボックス(STB)に応用する開発を行っているアイ・エス・ビー,パナソニックや韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.,韓国LG Electronics Inc.といった大手家電メーカーが参加するAV機器向けの新たな映像/音声インタフェース規格「DiiVA」の開発を主導する米Synerchip Incが講演を予定している。

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▼デジタルテレビセミナー2009 もっと楽しいテレビ