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 放送のデジタル化が進む一方で,テレビ/デジタルAV機器とネットを連動させ,新たなデジタルライフの楽しみ方を提供する仕組みも急速に整備され始めている。インターネットを利用したテレビ向けVODサービスである「アクトビラ」が立ち上がり,NTTぷららが提供するIPTVサービスである「ひかりTV」は今年度中にも黒字化する見込みである。

 「NHKオンデマンド」も船出し,民放キー局も有料/無料のネットサービスの立ち上げに懸命に取り組んでいる。KDDIがauボックスを使ったサービスを始めるなど,FMC(fixed mobile convergence)をにらんで携帯電話事業者によるSTB(セットトップ・ボックス)へのアプローチも本格化しつつある。人気の動画共有サービス「YouTube」を視聴できるテレビが国内でも登場し,動画共有サービスをプラットフォームにした新たなビジネスも立ち上がりつつある。

アンドロイドSTB,通信放送連携IPTVなど続々

 こうした中,注目される技術も続々と登場している。例えば,組込みシステム開発技術展(5月13日~15日)では,組込み機器にAndroidを組み込んだ例として,テレビ/STBへの展開をにらんだデモが行われる見込みである。Androidテレビが決して絵空事ではないことが示されるだろう。

 NHK放送技術研究所の一般公開(5月21日~24日)では,「放送通信連携IPTVサービス」として,データ放送から通信オンデマンドサービスを利用するための取り組みが紹介される。IPTVフォーラムが策定した仕様に基づけば,データ放送を表示するBMLブラウザから直接VODサービスが利用できる。この様子がデモされると見られる。

 デジタル家電をユビキタス家電化するアプローチとして注目される企業の一つがフリービットである。同社が2009年3月に発表した「ServersMan mini」を利用すると,デジカメやビデオカメラなどのデジタル家電が,パソコンを介して直接サーバーとして起動し,そのまま「放送局」となる。第二世代以降においては直接デジタル機器をネットワークに接続しサーバー化する取り組みを進めるという。こういう技術がネット化するデジタル家電に採用されると,テレビ/家電の使い方が大きく変わるのではないだろうか。

 テレビもどんどん姿を変えつつある。Yahoo! JAPANを運営するヤフーは,テレビ向けインターネットサービスとしてテレビ版Yahoo! JAPANの提供を発表した。デジタルテレビ情報化研究会が策定したテレビ向けHTMLブラウザの仕様に基づくサービスである。ソニーの液晶テレビ「BRAVIA」は,Webブラウザやテレビ向けウィジェット「アプリキャスト」の搭載,FeliCa機能とRFリモコンを組み合わせなど,斬新なアイディアが満載である。

 「放送/コンテンツ」「通信」「家電」「ソフトウエア」の各分野の知恵やアイデアを連動させる形で始まっているこうした動きは,テレビをデジタル家電機器を,もっと楽しいAV機器に生まれ変わらせるだろう。これまではアイデアとして語られることが多かったこうした異業種をまたがるコラボが,いまや実践の時に入ろうとしていると言えよう。

 いち早く具体的に動き始めている企業や担当者は,ネットとどのように向き合って,どうしたビジョンを持ち,製品を企画したり技術の開発を進めているだろうか。現状を詳しくお伝えするため、5月25日(月)~26日(火)に以下のセミナーを開催する。

デジタルテレビセミナー2009 もっと楽しいテレビ

 このイベントでは,様々な分野でIPTVやネット家電に取り組むキーマンが,現在の取り組みを紹介し,今後の展望を語る。放送のデジタル化,デジタル家電機器のハイビジョン化のあとに必ずやってくるであろうネットワーク化への対応を考えるハードウエア/ソフトウエアの開発者,製品企画担当者,さらにはコンテンツ事業者には,ネット化の影響や今後の方向性を見定める絶好の機会となるだろう。