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日立製作所 代表執行役 執行役副社長の三好崇司氏
日立製作所 代表執行役 執行役副社長の三好崇司氏
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 日立製作所は2009年5月12日,2008年度(2008年4月~2009年3月)の連結決算を発表した( 発表資料 )。売上高は対前年度比11%減の10兆3億円,営業利益は同63%減の1271億円と減収減益となった。売上高は全部門で前年度に対して減収,営業損益も前年度に対して情報通信システム部門を除く各部門で減益となり,「残念ながら全体的に厳しい状況」(同社 代表執行役 執行役副社長の三好崇司氏)となった。

 2008年度の当期純損益は7873億円の赤字である。繰延税金資産評価が減少するなど税金費用により5025億円,薄型テレビ事業を中心とする事業構造改革費用で1513億円,持分法損失で1622億円を計上したためである。

 部門別に見ると,デジタルメディア・民生機器部門の売上高は前年度比16%減の1兆2615億円。事業構造改革による薄型テレビの海外での販売量を絞り込んだことに加えて,2008年10月以降の景気後退の影響で,光ディスク・ドライブや空調機器の売り上げが減少したとする。一方,営業損失は1055億円となり前年度から43億円改善した。PDPを外部調達へ切り替えるなど,薄型テレビ事業の構造改革を推進したためという。

 電力・産業システム部門は,売上高が前年度比7%減の3兆3105億円,営業利益が同82%減の242億円となった。海外の火力発電所や国内の原子力発電所の売り上げが増加したものの,自動車や建設機械の世界的な需要減退の影響を受けたとする。

 情報通信システム部門は,売上高が前年度比6%減の2兆5944億円となったが,営業利益は同52%増の1766億円と部門別では唯一の増収となった。ハードウエア事業では,HDDが原価低減などにより黒字化したほか,通信ネットワークが好調だったとする。ソフトウエア/サービス事業についても,サービス事業のプロジェクト・マネジメントの強化が増益につながったとする。

 2009年度(2009年4月~2010年3月)の業績見通しは,売上高が前年度比11%減の8兆9000億円,営業利益が同76%減の300億円,当期純損益が2700億円の赤字である。デジタルメディア・民生機器部門は,売上高が同14%減の1兆900億円だが,営業損失は130億円と大幅な改善を見込む。「薄型テレビ事業などの構造改革関連費用として150億円程度の損失を見込むが,実際の売り上げだけでみると営業損益はほぼゼロになる」(日立製作所)という。

■変更履歴
記事掲載当初,タイトルで「2009年度」とすべきところを「2010年度」,本文で「2008年度」とすべきとろこを「2009年度」と誤記していました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。