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同社の取締役執行役員である森久志氏
同社の取締役執行役員である森久志氏
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 オリンパスは,2008年度(2008年4月~2009年3月)の決算を発表した(発表資料)。売上高は対前年度比13.1%減の9808億300万円,営業利益は同69.3%減の345億8700万円だった。減収の主な要因は,2008年度後半の景気悪化の影響や円高の急速な進行などという。営業利益は,英Gyrus Group PLCの買収や,連結子会社化した企業の販管費・のれん代の償却費などによって,大幅に減少した。純損益は,前年度の黒字から1148億1000万円の赤字に転落。株価下落による投資有価証券評価損の計上や,連結子会社ののれん代の一括償却費がかさんだことなどによって,純損失は前回予想よりも拡大した。

 映像事業の売上高は,対前年度比30.0%減の2244億6000万円だった。営業損益は前年度の黒字から一転して,51億3100万円の赤字となった。防水・防塵・耐衝撃性などに優れるコンパクト・デジタル・カメラ「μTOUGH」シリーズは好調に推移したものの,世界的な景気後退に伴う販売台数の減少や為替の影響などで,減収減益になった。2008年度のデジタル・カメラの販売台数は,対前年度比130万台減の1000万台。このうち,一眼レフ機は40万台を占めた。2009年度のデジタル・カメラの販売台数は対前年度比30万台増の1030万台の見込みである。

 医療事業の売上高は,対前年度比8.7%増の3838億2800万円だった。医療事業は,全事業の中で唯一増収となった。医療用内視鏡分野は減収となったものの,外科および内視鏡処置具などの分野の売り上げが伸びた。国内では,内視鏡外科手術をサポートする内視鏡統合ビデオ・システム「VISERA Pro システム」や胃瘻カテーテルが伸び,海外では北米を中心に内視鏡手術統合システムなどが伸びたという。さらに,Gyrus社の売り上げが加わったことも効いた。ただし,営業利益は,Gyrus社の買収に伴うのれん代の償却費の増加や為替の影響によって,対前年比23.8%減の750億4300万円となった。

 ライフサイエンス事業の売上高は対前年度比9.6%減の1188億1900万円,営業利益は同31.9%減の47億6000万円だった。顕微鏡分野も臨床検査機器分野も減収となった。

2009年度は8.2%の減収も,営業利益は590億円の見通し

 2009年度の業績予想は,売上高が対前年度比8.2%減の9000億円,営業利益が同70.6%増の590億円となる見通し。純損益は,2008年度の赤字から400億円の黒字になる見込み。減収の主な要因は,同社が2009年7月1日付で分析機事業を米Beckman Coulter, Inc.に譲渡することを計画しているため。ただし,分析機事業の譲渡利益は2009年度に特別損益として計上する。また,映像事業,ライフサイエンス事業を中心とする営業利益の改善に加え,事業構造改革による情報通信事業などの収益性向上が見込めることから,営業利益,純利益は改善すると予測している。