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ナンバープレートのぼかし処理を説明したスライド
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カメラの高さ変更を説明したスライド
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パートナープログラムではトライクによる撮影にも対応
パートナープログラムではトライクによる撮影にも対応
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 米Google Inc.の日本法人であるグーグルは2009年5月13日,地図サービス「Googleマップ」で路上の様子を表示する「ストリートビュー」が抱えるプライバシ問題に対し,四つの施策を行うと発表した。いずれも国内の事情に合わせた日本独自のものだという。同時に,観光地や大学といった施設の運営者からストリートビューの撮影依頼を無料で受け付ける「パートナープログラム」も開始した(申し込みページ)。

 まず,日本のストリートビューの全データについて,ナンバープレートにぼかし処理を施した。これまで,高解像度のカメラでストリートビューの撮影を行っている欧州では,自動認識でナンバープレートにぼかしを入れていた。これに対し,米国と日本ではナンバープレートへのぼかし処理は行っていなかった。理由は,米国と日本はストリートビューのサービス開始が早かったため,カメラの解像度が低く,ナンバープレートを自動認識するための手がかりとなる情報が少なかったためだという。しかし,日本のユーザーからの要望が強かったため,自動認識による処理に踏み切った。自動認識から漏れたものについては,従来と同様にユーザーからの報告を受けて手動でぼかし処理を行う。

 二つ目の対策として,撮影するカメラの位置を従来の地上高245cmから40cm下げて205cmにし,すべてのデータの再撮影を行う。従来のカメラの高さは,道路にトラックが駐車していても撮影の妨げにならないことを考慮して決めていた。ただ,この高さでは住宅のフェンス越しに敷地内が写ってしまうことがあった。そこで「物理的に下げられるところまで下げることにした」(Googleマップのプロダクト マネージャーである河合敬一氏)。再撮影には高解像度で画角の狭い新しいカメラを用いる。これにより「水平以下が写りにくくなり,中をのぞき込んでしまうことがかなり防げる」(河合氏)という。カメラを低くした上での再撮影は数カ月以内に開始する予定。なお,従来の高さで既に撮影済みの未公開データに関しては,いったん公開し,撮り直したデータに順次切り替えていく予定だ。

 ストリートビューの画像の公開停止を依頼するための専用ダイヤルも同日付けで設けた。受付時間は月曜日から金曜日までの9時~12時と13時~18時。電話番号は,0570-01-0041で,全国どこからでも市内通話料金で利用できる(携帯電話,PHS,海外からは03-6415-5900)。また,新たに表札のぼかし処理の要望にも対応した。従来は,ユーザーがぼかし処理を依頼できるのは,顔とナンバープレートに限られていた。

 パートナープログラムでは,自動車を使った従来方式の撮影に加え,「トライク」と呼ばれる三輪自転車による撮影にも対応する。動物園,公園,大学,遊園地,屋外市場,スタジアム,記念建造物,サーキット,ゴルフ場,ホテルといった施設からの要望を想定している。ただ,物理的な制約ですべての要望に応えるのは難しいという。当初,対応できるのは「月に数件程度」(同社)。ユーザーのニーズなどを勘案して審査し,撮影を行うかどうかを判断する。このプログラムは世界に先駆けて日本で開始するもので,将来は他国にも広げていく考えだという。