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取締役社長の林朝則氏
取締役社長の林朝則氏
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 船井電機の2008年度(2008年4月~2009年3月)決算は,営業損益で黒字化した。売上高は前年度比9.2%増の3027億7700万円。営業利益は14億900万円で,前年度から38億円の改善である。ただし,海外子会社に関する追徴税が課されたため,純損失は前年度より膨らんで173億6400万円となった。

 CRTテレビやDVD機器は市場縮小の影響で大幅な減収になったが,液晶テレビやBlu-ray Disc(BD)プレーヤ,デジタルSTB(セットトップ・ボックス)が売り上げを伸ばした。液晶テレビは北米市場でオランダRoyal Philips Electronics N.V.の「PHILIPS」「MAGNAVOX」ブランド品を92~93万台販売した効果もあり,世界販売台数が前年度比37%増の347万台と大きく伸びた。

 2009年度の業績予想には,2008年度に達成できなかった目標値を掲げた。売上高3400億円(前年度比12.3%増),営業利益60億円(同325.7%増)とする。目標達成に向け,液晶テレビの販売を540万台へ拡大する計画という。液晶テレビは2009年3月に比べ,4月は受注が伸びているといい「2008年度に在庫を低減した影響もあり,現時点では注文に100%は応えられていないほどだ」(取締役社長の林朝則氏)。2009年6月からはタイのテレビ工場の生産品目を,需要が減退しているCRTテレビから19型の液晶テレビへ切り換える。完成品を購入して販売していたPhilips社ブランド品も船井電機で生産し,2009年度に220万台の販売を目指す。

液晶テレビ,2009年度は「各社値上げ」

 液晶パネルは夏ごろから調達先を4社に増やし,競争力ある価格での安定的な調達を図る。2009年1月~2月ごろから,中国の家電下郷政策の影響でパネルは供給不足感が出ており,価格は上昇傾向にあるという。「パネルの値上げ要求はある程度,呑まざるをえない状況。2009年度は下がらない見込みだ。機器メーカーも各社,液晶テレビの販売価格への転嫁を検討している。当社も競合他社の状況をにらみながら値上げすることになるだろう」(林氏)。

 船井電機は中期経営目標を,2011年度に売上高5000億円,営業利益250億円とした。実現の決め手になるのは液晶テレビ事業。早期に全世界で年間販売1000万台を目指す。「CRTテレビはピーク時に年間1000万台を売り,北米の台数シェアでは首位に立った。販売網やノウハウがある。液晶テレビで同じことができないはずがない」(林氏)と気炎を揚げる。

 BD機器の製品系列も拡充する。2009年度中にはBDレコーダの発売を予定している。BDプレーヤとスピーカ・システムを組み合わせたホームシアター製品は2009年6月までに市場投入する計画。BDプレーヤを内蔵するテレビも2009年5月から生産する。携帯型のBDプレーヤの開発も進めている。「赤色レーザ(を採用した旧世代のDVD)では台湾メーカーをはじめとするアジア勢に開発競争で負けてポータブルの市場に参入できなかった。今回(BD)は負けない。2010年には市場投入する」(林氏)。