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 米Cisco Systems, Inc.は,電力供給網を高度化するいわゆる「スマート・グリッド」(Tech-On!関連記事)市場に向けた同社の製品戦略を明らかにした(発表資料)。従来の製品・サービスを電力事業者市場に展開するだけでなく,配電網向けの頑丈なスイッチやルーター製品,スマート・グリッドの電力管理技術とビル管理システムの統合,消費者向けのエネルギー管理システムや対応機器などの新規開発を行う。同社はスマート・グリッド関連の市場が今後の5年間に全体で200億米ドル以上になると見込む。「我々にとっても10億米ドルのチャンスがある」(同社,vice president of Network Systems and Security Solutions,Marie Hattar氏)と意気込む。

 頑丈なスイッチやルーター製品は例えば,配電網のサブステーション装置での利用を想定する。スマート・グリッドが配電網上の双方通信インフラを前提とするからだ。Cisco社はこの通信インフラでIP技術が採用されると見込んでおり,同社の経験が強みとなると考えている。スイッチやルーター以外のスマート・グリッド向けの通信機器も計画する。

電力会社,企業,家庭のすべてに対応製品を投入


 Cisco社はまた,企業向けにビル管理システムと通信機器の電力管理を組み合わせて,スマート・グリッド機器と連携するシステムを開発する予定だ。スマート・グリッド導入の目的の一つは,企業のビルや家庭内の電力管理装置が電力事業者との情報を交換して省エネにつなげること。同社は既に2009年1月,PoE(power over ethernet)端末の消費電力を管理するソフトウエア「EnergyWise」を企業向けに公開している。また,IPネットワークを使ったビル管理技術を手掛ける米Richards-Zeta Building Intelligence, Inc.も買収完了した。Cisco社は,これらを統一して新製品につなげる考えだ。

 一般消費者向けに,自宅のエネルギー消費を管理する製品も予定する。同社は既に「Linksys by Cisco」のブランドで家庭向けのネットワーク製品,「Scientific Atlanta」のブランドでセットトップ・ボックス製品を提供している。家庭向けのスマート・グリッド対応製品は,これらのブランドの製品として登場する可能性が高そうだ。

 さらに,米国ではスマート・グリッドを実現する通信インフラとして, WiMAXを採用する働きがある。Cisco社は,WiMAX関連製品(Tech-On!関連記事)を手掛けており,ここにもチャンスがありそうだ。