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図1 NECエレクトロニクスの実演の様子。左がホスト側の装置で,右がデバイス側の装置である。中央にあるモニターで,データ伝送速度などを表示している。
図1 NECエレクトロニクスの実演の様子。左がホスト側の装置で,右がデバイス側の装置である。中央にあるモニターで,データ伝送速度などを表示している。
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図2 Fresco Logic社の実演。ホスト・コントローラLSIを搭載したExpress Cardをノート・パソコンに挿入して動作させている。
図2 Fresco Logic社の実演。ホスト・コントローラLSIを搭載したExpress Cardをノート・パソコンに挿入して動作させている。
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図3  Fresco Logic社が展示していたExpress Card
図3  Fresco Logic社が展示していたExpress Card
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図4  USB 3.0 Promoter Groupによる相互接続性をアピールする実演である。左の装置がデバイス側,右がホスト側である。
図4  USB 3.0 Promoter Groupによる相互接続性をアピールする実演である。左の装置がデバイス側,右がホスト側である。
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図5 米Synopsysの実演。左奥にあるモニターに動画を表示している。
図5 米Synopsysの実演。左奥にあるモニターに動画を表示している。
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 2009年5月20~21日まで東京都内で開催されていたUSB 3.0(SuperSpeed USB)の開発者会議「SuperSpeed USB Developers Conference」では,USB 3.0向けLSIやIPコアなどを手掛けるメーカーによるデータ伝送の実演が相次いだ(Tech-On!関連記事1同2)。2008年11月に米国で開かれた開発者会議や,2009年1月の「2009 International CES」でもUSB 3.0に関する実演が行われたが,今回は実用化を強く意識した実演が多かった)(Tech-On!関連記事3)。例えば,USBの「デバイス」側であるSSDと「ホスト側」であるパソコンとでデータを伝送するデモや,デバイス側とホスト側で異なるメーカーのLSIを利用してデータを伝送し,相互接続性を強調するものなどである。多くの実演でUSB 3.0対応のコネクタとケーブルの試作品を利用していた。2009年中の対応機器登場に向け,着実に開発が進展している様が見受けられる。

 今回の開発者会議に先立ち,2009年5月18日にホスト・コントローラLSIの発売を正式に発表したNECエレクトロニクスは,このLSIの元となる物理層を搭載したLSIと,論理層などを実装したFPGAをパソコンに搭載し,SSDと接続してデータ転送するデモを披露した(図1)(Tech-On!関連記事4)。データ伝送速度は約160Mバイト/秒。「USB 3.0の実力からすると,もっと高速化できるものの,パソコン側のPCI ExpressがGeneration2に対応していないため,今回の速度になっている」(説明員)という。

 実演では,デバイス側に米LucidPort Technology, Inc.のUSB 3.0-SATAのブリッジLSIを,ケーブルとコネクタは,いずれもホシデンの試作品を利用していた。

 米Fresco Logic Inc.は,ホスト・コントローラLSIを搭載したExpress Cardをノート・パソコンに挿入し,動作させた(図2,3)。同社のホスト・コントローラのIPコアと,台湾Faraday Technology Corp.の物理層IPを1チップに収めたホスト・コントローラLSIを利用している。Fresco Logic社は,このホスト・コントローラLSIを2009年7月にサンプル出荷,2009年中に量産するのが目標である。なお,Fresco Logic社がUSB 3.0対応のExpress Cardを販売する計画はない。

 ホスト側とデバイス側で,異なるメーカーのコントローラを利用して,相互接続性を強調する動作デモを見せたのが,USB 3.0 Promoter Groupである(図4)。ホスト側のパソコンには,Fresco Logic社のチップを利用する。デバイス側では,富士通マイクロエレクトロニクスが作製した物理層LSIと,リンク層やプロトコル層などを実装したFPGA,SATAの物理層LSIを利用してSSDと接続していた。データ伝送速度は約200Mバイト/秒ほどである。
 
 このほか,米Synopsys,Inc.は,同社のホスト・コントローラIPとデバイス・コントローラIPを,米Texas Instruments Inc.(TI社)のトランシーバLSIと組み合わせたデモを行った(図5)(Tech-On!関連記事5)。「今まではデータ伝送速度を重視した実演をしてきたが,今回は速度よりも実際の利用環境を考慮した」(説明員)という。映像データをUSB 3.0で伝送し,モニターに映像を表示させていた。伝送する映像データは圧縮されたもので,ホスト側でデコードしてモニターに映像を出力している。