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図◎レーザによって物体を検出する「ドアエッジセンサー」のイメージ。
図◎レーザによって物体を検出する「ドアエッジセンサー」のイメージ。
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 フジテックは,エレベータの安全性を高める装置として,レーザによって物体を検出する「ドアエッジセンサー」を2009年6月1日に発売する。従来の赤外線を利用したシステムに比べて検出範囲が広いのが特徴。細くて柔らかいひも状の物体も検出できるので,ドアにペットのリード(引き綱)や縄跳び用の縄,点滴のチューブ,コードなどを挟んだままエレベータが起動するのを防げる。

 同装置では,エレベータのドアの上部から下部に向けてレーザを照射し,それをドア下部の敷居溝に設置した「反射板」が受ける。この照射範囲を遮光する物体があれば,その物体がどの高さにあっても検知し,エレベータが起動する前に扉が開く。これまで死角とされてきた床面部分でも認識できる。

 一般に,エレベータで物体を検出するには赤外線式を使うが,新装置では,赤色半導体レーザを採用した。スポット径は,出入り口の高さが2.0mの場合で約3.0mm。従来の赤外線式に比べて検出できる範囲が広く,ひものように細く柔らかな物の検出も可能だ。ただし,直径3.0mm未満の物体や透明なプレートなどについては,検出できない場合があるという。

 レーザの照射範囲への物体の侵入を検出してドアが開き始めたら,音声によって警告し,乗客に対して物体の除去を促す。液晶ディスプレイを搭載するタイプのエレベータでは,ディスプレイでも警告を発する。

 エレベータ事故の約75%がドアの周りで起きているという(大阪府住宅まちづくり部建築指導室建築安全課が作成した2006年度の資料より)。 特に,ひも状で細く柔らかい物体については,物体検出装置の検出範囲の死角になるなどの原因で検出できない場合があり,それらが挟まったままドアが閉まってエレベータが走行する恐れがあった。そこで同社は,2008年から中国上海市の研究開発拠点「上海RDセンター」と共同で,レーザを活用した装置の開発を進めていた。

 新装置は,同社の標準型エレベータ「エクシオール」への取り付けが可能。同エレベータが標準で装備する安全機能とは検出対象物が異なるので,これらの機能と併用することで,安全性をより高められるという。価格は,取り付け工事費込みで1台当たり35万円(税別)。