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図1◎Lotus社「Evora」のシャシー
図1◎Lotus社「Evora」のシャシー
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 英Lotus Engineering社は人とくるまのテクノロジー展で、英Lotus Cars社製の4人乗り新型スポーツカー「Evora」のアルミ合金製シャシーと、2ストロークの可変圧縮比エンジン「Omnivore」を出展した。

 Evoraのシャシーは、アルミ押し出し材を主体に接着とねじによる締結で構成したもので、前部、車室、後部の三つで構成する。2008年の人とくるまのテクノロジー展では前部だけを展示していたが、今回はシャシー全体を展示した。「エリーゼ」に比べて改良したのは、前部だけで衝突時の衝撃吸収ができるようになっており、車室側のダメージが減った点。従来は、車室まで変形するため修復が難しかったが、それが改良されたという。

 前部と車室はアルミ合金製であるが、後部には鋼板を使っている。Evoraはミッドシップレイアウトのため、後部のボディは温度が高くなる。アルミ合金の接着構造では使用するエポキシ系接着剤の特性から温度を100℃以下にしたいといい、あえて鋼板を選んだ。

 Omnivoreは各種の代替燃料に対応した直噴2ストロークエンジンで、最適な熱効率を実現するために圧縮比を可変とした。圧縮比は10から50まで変えることができるという。圧縮比を変えるにはシリンダヘッドの一部を上下させるが、そのシール機構や可変させるメカニズムについては未公開とした。同エンジンは2009年3月に開かれたジュネーブモーターショーにも出品した(関連記事)。

 掃気ポートには「チャージ・トラッピング・バルブ」と呼ぶ掃気タイミングを変えられる弁を設けた。これによって残留ガスや新気の割合を制御することができるので、残留ガスを活用してHCCI(均質予混合圧縮着火)燃焼をさせたり、始動時には掃気を増やして新気の割合を高めるといったことが可能だ。HCCIではガソリンを燃料とした場合、圧縮比を高めて熱効率を向上させることができるが始動が難しいので、通常は圧縮比を下げて点火プラグで始動し、負荷が小さな領域では圧縮比を上げるといった使い方が想定される。実用化時期については将来アルコール燃料が実用化されるような時代としている。

図2◎後部は鋼板製
図2◎後部は鋼板製
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