PR
「μPD9280GM」
「μPD9280GM」
[画像のクリックで拡大表示]

 NECエレクトロニクスは,SD画質(640×480画素)の動画や静止画を,大画面ディスプレイに拡大表示した際のぼやけを改善できるシステムLSI「μPD9280GM」を開発し,サンプル出荷を開始したと発表した(発表資料)。1920×1080画素の,いわゆる「フルHD」の拡大表示に対応する。μPD9280GMを使用することによって,既存のDVDレコーダーやデジタル・ビデオ・カメラなどで撮影したSD画質の映像などを,フルHD対応テレビなどに鮮明に表示するシステムを構築することが可能になるという。

 サンプル価格は2000円/個。2009年7月から量産を開始する。当初は10万個/月の規模で生産するが,2010年には100万個/月の規模まで拡大する計画。

 同社が開発した「1枚超解像」技術を採用する。同技術は,1フレームの画像データ内の情報を解析・処理することによって,拡大画像のぼやけを改善し,鮮明な画像を実現する技術。同社は2008年11月に,同技術を使って,SD画質の映像などをHDTV対応テレビに鮮明に表示できるシステムLSIを市場投入しているが(Tech-On!の関連記事),今回のμPD9280GMではフルHDの映像出力を可能にした。1枚超解像IPコアの動作周波数を,従来の108MHzから150MHzに高速化することで実現させたという。

 1フレームの画像データの情報を解析・処理することによって画像のぼやけを改善するため,外付けメモリが不要。一般に低解像度の映像・静止画に超解像処理を施す場合,データ処理量が膨大になるため外付けメモリを要するが,この問題を解決したとする。

 加えて,10億色のカラー表示にも対応する。1枚超解像IPコアの演算精度と画像データの入出力インタフェースを,RGBの各色8ビットから10ビットに向上させたことによって,色表示性能を従来の1600万色から10億色に拡張させた。「Deep Color」対応時にも滑らかなグラデーションを表示できるという。

 入力信号の形式としてRGBとYUVを選択できる。パッケージは176端子のLQFPで,外形寸法は24mm角。0.15μmのCMOSプロセスで製造する。