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 2010年4月にNECエレクトロニクスとの経営統合を予定しているルネサス テクノロジは,統合発表の補足情報として2008年度(2008年4月~2009年3月)の業績を発表した(発表資料)。売上高は前年度比26.1%減の7027億3900万円となった。営業損失は957億4200万円で,黒字を計上していた前年度から約1393億円の悪化。純損失は2027億9500万円で前年度から約2123億円悪化した。

 マイコン事業は,上期には自動車向けの売り上げが好調だったものの,下期は自動車向けを含めて全分野,全地域で需要が急減した。システムLSI事業は,上期には海外の携帯電話機向けの売り上げが伸びたものの,下期は全分野で需要が落ち込んだ。パワー・デバイスやドライバICなどを扱う汎用品事業も,上期はパワーMOS FETの売り上げが好調だったが,下期には全製品で売り上げが低迷した。

 ただし,受注の底は2009年1月~2月で,3月からは回復基調にあるという。「デジタル家電向けのマイコンや携帯電話機向けのシステムLSIなど,一部製品のスポット受注もあった。デジタル家電向け需要は回復に向かっている。一方で自動車向けの需要回復にはまだ時間がかかりそうだ」(同社広報)。現在の工場稼働率は全社平均で50%程度という。

 同社は2009年度に年間1000億円の固定費削減を目標に掲げる。この目標達成に向けて現在,125mmウエハー対応の製造ラインを一部閉鎖して,大口径ウエハーでの生産比率を高めるといった施策を推し進めている。また,一般従業員も対象に含めた賃金カットを実施しているという。

NECエレも「2月が底」

 なお,NECエレクトロニクスも,経営統合発表の補足資料として2008年度の業績をあらためて発表した(発表資料)。既発表の通り(Tech-On!関連記事),売上高が前年度比20.5%減の5464億7000万円,営業損失が683億5500万円(前年度から734億円の悪化),純損失が826億2500万円(666億円の悪化)である。こちらも「受注は2009年2月に底を打った。中国を中心にアジア向けの汎用品の需要が回復してきている」(同社広報)とした。2009年1月~3月期の工場稼働率は全社平均で43%だったが「2009年度は年間でこの1.5~1.6倍になる見込み」(同)という。

 2008年度のNECエレクトロニクスとルネサス テクノロジの営業損失は合計で約1641億円に上る。両社は「経営統合時点で赤字(を抱えた状態)はありえない」としており(Tech-On!関連記事),2009年度にNECエレクトロニクスが900億円,ルネサス テクノロジが1000億円,それぞれ固定費の削減を目指す。