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 旭化成ケミカルズの子会社である旭化成ファインケムは,導電性高分子のドーパントとして用いるポリビニルスルホン酸(PVS)の開発に成功したと発表した(ニュース・リリース)。同社によれば,これまで難しかった高純度のPVSを重合する方法を「今回初めて」(同社)確立したという。このPVSをポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)のドーパントとして用いたところ(PEDOT/PVS),126S/cmと高い導電率を示した。これはドーパントとして,ポリスチレンスルホン酸(PSS)を用いた場合(PEDOT/PSS)と比較して約100倍高いという。

 このほかPEDOT/PVSは,PEDOT/PSSと比較して,同一条件で基板上に塗布した場合の表面の平滑性が改善した。さらにPSSが有するスチレンスルホン酸の芳香環に起因する吸収がないため,200~300nm領域での紫外光の透過率が大きく向上したという。

 旭化成ファインケムは,開発したPVSを利用した導電性高分子を用いて,有機ELや太陽電池などへの応用を視野に入れる。既にベルギーAGFA-Gevaert NVらがPEDOT/PSSを透明電極として利用したフレキシブルな有機ELパネルを試作している(Tech-On!関連記事)。また,三洋電機らや山梨大学は,PEDOTを用いた有機薄膜で高い導電性を実現している(同2同3)。