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 日立製作所は2009年5月28日,太陽光発電や風力発電,およびこれら再生可能エネルギで発電した電力を電力系統に安定して連携させるシステムの事業を強化すると発表した。日立グループ全体での同事業の売り上げ規模は2008年度で約250億円。これを2015年度に2000億円にまで拡大することを目指す。

 日立グループは,風力発電設備の発電機やコンバータ,太陽光発電システム向けの大型パワーコンディショナなどの再生可能エネルギ関連の事業を展開している。さらに,天候などよって変動が大きい,これらの電力を,電力系統システムと安定して連携させる技術に強みを持つとしている。系統安定化制御技術や2次電池などである。こうした再生可能エネルギ関連事業は,これまで電力・電機部門と情報・通信部門が担当していたが,両事業の連携と融合を進めて事業規模を拡大していく方針だ。そのために,2009年4月1日付けで,20人程度(主に兼任者)からなる「新エネルギー推進本部」を設立した。

 2015年度の2000億円の売り上げの内訳は,風力発電関連で800億円,太陽光発電関連で400億円,電力系統システム関連で800億円と見込んでいる。風力と太陽光では,国内市場と海外市場の比率が5割ずつ,系統システム関連は国内で8割,海外で2割の売り上げを想定している。

 再生可能エネルギは,EU(欧州連合)が以前から積極的なのに加えて,米国のオバマ政権が「グリーン・ニューディール政策」で強化を打ち出し,日本でも特に太陽電池で強力な普及政策が採られている。現状は,政策主導の段階で,発電コストの削減が強く求めらている。技術的な強みを生かしてコスト削減に貢献することが,事業規模拡大のカギとなりそうだ。