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 欧州で自動車アセスメントを手掛けるEuroNCAPは、6車種の衝突試験結果を発表した。ドイツAudi社「Q5」、ホンダ「Jazz(日本名:フィット)」、韓国Hyundai Motor社「i20」、韓国Kia Motors社「Soul」、フランスPeugeot社「3008」、スズキ「Alto」の6車種で、このうちAltoを除く5車種が最高評価の五つ星を獲得した。最も多くポイントを獲得したのはi20で101.4ポイント、最小はAltoで57.1ポイントだった。この試験には、2月に発表されたものと同様に新評価システムを適用した。

衝突試験結果

 五つ星を獲得した5車種のうち、SUVのQ5を除く4車種が小型車だった。i20とJazzは歩行者保護性能で、Soulはシート保護性能で良い評価を得ている。シート保護性能は後部衝突でむち打ち症を軽減するための性能で、新評価システムでは「乗員保護性能」に含まれる。

Q5の前面衝突試験
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 Q5は、乗員保護性能で33.3ポイントを獲得して6車種中トップだった。歩行者保護性ではバンパーの保護性能が最高ポイントを獲得したのに対し、フロントフードはほとんどの場所が低評価となり、歩行者の頭部に大きな傷害を与える危険がある。

 Jazzは、前面衝突時のペダルの移動が大きかったことと、ダッシュボードの構造材が前席乗員の大腿部とひざに当たる危険がある。歩行者保護性能では、フロントフードにおいて子どもの頭部が当たる位置の評価が低かった。2009年モデルでは、安全支援機能の一つである横滑り防止装置(ESC)を搭載するグレードが増えたが、欧州のいくつかの国ではオプション設定のグレードがある。2010年1月までには欧州全域で全グレードに標準装備する予定。

 i20は、歩行者保護性能が6車種中トップだった。バンパーおよびフロントフードの前端の評価はほとんど良い評価を得た。子どもの頭部があたる位置は高評価だったものの、成人の頭部があたる位置の評価が低かった。乗員保護性能では、側面衝突時の頭部・胸部保護性能が高かったが、シート保護性能は少し劣っていた。

 Soulは、乳幼児保護性能が6車種中トップだった。チャイルドシートを後ろ向きに固定する18カ月児と、前向きに固定する3歳児のどちらも最大ポイントを獲得している。助手席に後ろ向きにチャイルドシートを固定した場合、エアバッグの作動を解除することができるが、解除してあるかどうかの情報が明確に表示されていない。

 3008は、6車種中唯一、速度制限機能を設定している。一部グレードでオプション設定になっており、標準装備している割合が低いため、0.8ポイントとなった。ESCは全車標準装備で3ポイント、シートベルト未装着警告装置を運転席・助手席・後席に設定しているので3ポイントを得た。安全支援機能で合計6.8ポイントを獲得し、6車種中トップだった。

Altoの前面衝突試験
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 Altoは、乗員保護性能と乳幼児保護性能、安全支援機能において6車種中最下位だった。前面衝突において、ダッシュボードの構造材が前席乗員のひざ・大腿部に当たる危険があるほか、運転者用ダミー人形の下肢に大きな衝撃が記録された。また、側面衝突時の胸部保護と、シート保護性能の評価が低かった。乳幼児保護性能では、3歳児の胸部への衝撃が高かった。また、助手席に後ろ向きにチャイルドシートを装着した場合、エアバッグの作動を解除できない。安全支援機能では、ESCを一部グレードで標準装備しているものの、装備割合が低いため1ポイントしか獲得できなかった。また、シートベルト未装着警告装置は運転席のみ標準装備している。