PR
図◎ボッシュ社長の織田秀明氏
図◎ボッシュ社長の織田秀明氏
[画像のクリックで拡大表示]

 ドイツBosch社の日本法人であるボッシュは2009年5月28日、2008年の事業結果と2009年の戦略について発表し、経営体質の改善を図るとともに、自動車以外の電動工具、油圧機器、包装機器事業を成長させる戦略を明らかにした。

 2008年の売上高は日本の輸出車生産台数が減少し、ディーゼル車関連の売上高が減ったことにより、前年比で3.7%減となる3713億円だった。トラック用ディーゼルエンジンへの供給が減っているほか、自動車メーカーが北米向けに開発していたTier2 bin5に対応したディーゼルエンジンの開発プロジェクトが凍結された影響による。2009年の見通しについて社長の織田秀明氏は「2008年に対して売り上げは約2割減を予想し、赤字になるだろう」としており、非常に厳しい状況が続く。

 同社はすでにワークシェアリングを実施しているほか、出張費や交通費を30~40%削減するなど経費削減、業務の効率化、生産ラインにおける改善、在庫の削減により経営体質を強化している。同社において自動車向けの売上高は現在9割に達しているが、世界全体で見るとドイツBosch社の売り上げに占める自動車向けは66%のレベル。世界的には自動車向けの比率を50%程度とし、残りの50%を産業機器分野と消費財・建築関連分野でそれぞれ25%ずつとすることを目指しており、日本でもこの方向に向けて、世界ほどではないが、非自動車分野の売り上げを増やしていく。

 自動車分野では、世界的に電動車両の駆動技術および内燃機関の燃費低減技術を中心に強化する。電動車両の駆動技術に関しては「開発組織の規模などは明かせないが、かなり力を入れている」(社長の織田氏)としている。また、「今後20年間は内燃機関が主力」(織田氏)と考えており、欧州市場で今後ニーズの高まる小型ディーゼルエンジンを低コストに作れるように、後処理技術に頼るのではなく、燃料噴射圧の高圧化を進めていく。ガソリンエンジンについては、米国市場でポンピング損失を削減でき、圧縮比を高めることができる直噴エンジンの採用が拡大すると見ており、HCCI(均質予混合圧縮着火)を含めて開発を継続する。

 Bosch社(世界)の2008年の売上高、税引き前利益は6兆8740億円(前年比2.6%減)、1435億円。日本のボッシュの売り上げ、利益は3713億円(3.7%減)、177億円だった。