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Talus Flow Managerの実行画面例 Magmaのデータ。
Talus Flow Managerの実行画面例 Magmaのデータ。
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 米Magma Design Automation, Inc.は,同社のインプリメンテーション設計(いわゆる,RTL→GDS II設計)ツール「Talus」の最新版「1.1バージョン」を発表した(日本語版ニュース・リリース1)。今回の更改では,タイミング最適化の改良や,処理速度の向上,レファレンス・フローの提供などのトピックがある。

 タイミング最適化に関しては,同社が「Talus COre」と呼ぶ技術を開発し,Talus 1.1に投入したことが大きい。従来,タイミング最適化は,配置設計後や配線設計後など,ある程度まとまった処理が終った段階で実施していた。この意味では事後改善だった。

 今回のTalus COreでは,配線設計の途中で(層の割り付けやDRCクリーン・アップなど),タイミング最適化(バッファの挿入やトランジスタの寸法の調整など)を行う。こうしたタイミング最適化をこまめに行うことで,タイミング収束のための手作業のECO(engineering change order)が不要になったという。

 またTalus 1.1では,処理の高速化も図った。従来版や競合製品と比べて5倍の処理速度向上が可能になったとする。また,ユーザーが複数の40nmの設計(ゲート数200万~400万,動作周波数400MHz~800MHz)を使ってTalus 1.1を評価したところ,既存のツールに比べてタイミングが75%改善し,ビアが10%減少したという。

 今回,Magmaは,Talus1.1の利用手順を定義・制御する機能/ツール「Talus Flow Manager」を用意した。さらに,この機能を特定の設計作業で利用するためのレファレンス・フローを提供する。例えば,マルチボルテージ設計,マルチモード・マルチコーナー設計,低消費電力設計,高速設計などのフローである。Talus Flow Managerでは,ユーザー独自のフローを定義することもできる。

 なおTalus Flow Managerには,Talus Visual Volcanoと呼ぶ,設計の途中結果や関連情報をビジュアライズする機能も備わっている。Talus1.1の出荷開始は,2009年6月中の予定である。

米NVIIDAが早速,導入

 Magmaは,米NVIDIA Corp.がTalus1.1を導入したことを,別途,発表した(日本語版ニュース・リリース2)。NVIDIAは45nm設計の標準EDAツールとして従来版のTalusをすでに採用しており(Tech-On!関連記事),今回,新版に乗り換えたようだ。

 ニュース・リリース2には,NVIDIAのPatrick Sproule氏(manager of VLSI Design)のコメントが紹介されている。「コア・アルゴリズムや,フローの収束性,全体的な使いやすさが大幅に向上されたため,Talus 1.1の採用に踏み切った。特に処理時間,タイミング収束性,ECO配線の改善によって,われわれの処理能力と結果品質が向上した」(同氏)。