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2009年6月1日,JCF 2009で講演する仏Dassault Systemes社社長兼最高経営責任者のBernard Charles氏。
2009年6月1日,JCF 2009で講演する仏Dassault Systemes社社長兼最高経営責任者のBernard Charles氏。
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 仏Dassault Systemes社社長兼最高経営責任者のBernard Charles氏は2009年6月1日,東京・お台場でダッソー・システムズ(本社東京)が開催したJCF 2009の会場で記者会見し,「Dassault Systemes(以下DS)社は(単に)ソフトウエアを供給する会社ではない。サイエンスの会社として得た知見を顧客に提供するためにソフトウエアを作っている」などと語った。その一環として,生命科学分野の研究に5年間で1億5600万ユーロを投資していることなどを紹介。今後同社にとっての新分野を開拓していく際に,ソフトウエアは手段であって目的ではないと示唆したものと見られる。この文脈での主な発言は次の通り。

 「DS社は過去,航空宇宙分野のメーカーや自動車メーカーに対して設計開発システムを供給する際も,どうやって航空機を設計していくか,航空機設計上の課題は何かなどを,顧客から学んできた。顧客が競争優位に立つための問題解決を図っていく上で必要だったためだ。例えば,今では航空機に複合材料を使うのは当たり前のことだが,DS社は顧客と20年前から研究を始めた。
 同じように,今後の製品開発では生命科学や環境対応に関して検討することが必須になる。生命に対してどういう影響があるか分からない製品は,必要とされなくなるに違いない。従って設計開発システムも,これらのテーマに関して設計案の良しあしを評価できるようにしていかなければならない。これがライフサイエンスに投資している理由だ」。

 「最近の人材採用では,医学などさまざまな分野の専門家を採用しており,ソフトウエアを書く人を増やしているわけではない。DSの研究開発部隊の80%がPh.D.の保持者であり,それもソフトウエア・エンジニアリングでなく,サイエンスのPh.D.だ」。

 「今後2020~2030年には,単なるPLMシステムではなく,製品が生命や人の暮らしに役立つようにするシステムを提供していく。そのため基盤が,(製品ができる前にその情報を,専門家だけでなく消費者にも共有できるようにするなどの特徴を持った)V6だ。V6を開発していく上でのモチベーションは,こういうところにある。ただし既存のソフトウエア資産は重要であり,1999年に登場したV5の販売は2015年までは継続するし,2025年ごろまではサポートを続ける」。

 「自動車分野は現在,多くの課題を抱えて大変な時期にあると思う。DS社のビジネスに対する影響も大きい。それでも,2008年は第4四半期以外は業績は良かった。2009年はせいぜい横ばいだと思うが,現在横ばいというのは簡単なことではない。DS社も(パッケージデザインなどに関して大口顧客となった米Procter & Gamble社のような)新しい分野からの顧客を獲得するべく,多角化を図っていくことが,持続可能なビジネスにするために必要だと考えている」。

■変更履歴
記事掲載当初,「V5は2015年までは新製品を投入するし,2025年ごろまではサポートを続ける」と掲載していましたが,正確な発言内容は「おそらく2015年までは販売を続けるし、2020から2025年ごろまではサポートを続ける」でした。お詫びして訂正します(本文は修正済みです)。