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 ドイツSCHOTT Solar AG は,ベルギーIMECと太陽電池の開発に関して,3年間の協力関係を締結した(ニュース・リリース)。IMECでは,次世代半導体技術におけるIMEC Industrial Affiliation Program(IIAP)に最近結晶Si型太陽電池に関するプログラムを追加した。Schott Solarはこのプログラムに参加することで,IMECの研究チームと太陽電池に関する基幹技術の確立や次世代太陽電池の開発を進める。このプログラムはIP(intellectual property)やリスク,コストなどを共有することを目的に,太陽電池セルの製造メーカーと,装置や材料の供給メーカーが参画している。

 IMECはIIAPにおいて,結晶Si型太陽電池の製造コストと,1W当たりのSi使用量の削減を図ることを目的にしている。特にSiの使用量は,現行の半減を目指す。セルの光電変換効率は,20%以上を目標に掲げている。

 IMECのプログラムでは,結晶Si型太陽電池のバルク型セルとエピタキシャル型セルの開発を進める。バルク型に関しては,セルの光電変換効率や製造コストの改善に向けたプロセスの基幹技術を開発する。セル厚は現状の150μmから40μmmまで薄型化するという。加えて,変換効率を最大20%に高めるために,薄型のウエーハを適用しながら,既存のバック・コンタクトなどに置き換わる技術を取り入れるとする。これはオーストラリアThe University of New South Wales(UNSW)が開発した変換効率を高める技術PERL(Passivated Emitter and Rear Locally-diffused)を基にした技術という。セルやモジュールの保証寿命は20~25年,最長で35年以上を目指す。PERLは中国Suntech Power Holdings Co., Ltd.も太陽電池セルの変換効率を高めるために利用している(Tech-On!関連記事)。

 一方,エピタキシャル型に関しては,エピタキシャル基板の厚みを20μm以下に抑えるとする。これによって,バルク型から薄膜型太陽電池の転機につながるとIMECらはみている。製造プロセスはバルク型とエピタキシャル型で一部を共通にできるため,装置コストを抑えられるとする。このほか,太陽電池セルの光閉じ込め技術を改善するために,多孔性のSiリフレクターの開発を進めるという。

■変更履歴
 記事掲載当初,第2段落目と第3段落目で「セルの光電変換効率」を「発光効率」と記載しておりました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。