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WiMAX Forum Global Congress 09で展示する試作機 「SIRIUS」の文字は,同機を製造したI-Siriusの企業名の一部。富士通マイクロが提供のデータ。
WiMAX Forum Global Congress 09で展示する試作機 「SIRIUS」の文字は,同機を製造したI-Siriusの企業名の一部。富士通マイクロが提供のデータ。
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 富士通マイクロエレクトロニクスとモーリシャスSmile Telecoms Holdings Ltd.は,新興国向けに,両社と技術パートナ企業が手を組んでモバイルWiMAX(IEEE802.16e-2005,以下WiMAX)利用のIP電話機を開発し,それを使った通話サービスを開始すると発表した(ニュース・リリース)。

 今回の連携の下で,富士通マイクロは,Smile Telecomsの子会社であるイスラエルSmile Communications Ltd.に,WiMAX利用のIP電話機を提供する。Smile Communicationsは,アフリカや中近東市場でこの電話機とそれを使った通信サービスを提供していく。最初にウガンダで通話サービスが開始される予定である。

 この電話機のWiMAX関連のチップ・セットは,富士通マイクロが開発し,用意する。チップ・セットは,ベースバンド処理用SoCやトリプル・バンド対応のRFトランシーバIC,専用電源ICからなる。さらに,WiMAX Forumの認証取得済みの第1世代品と共通のプロトコル・スタックやコネクション・マネージャなどのソフトウェア群も同時に提供する。

 電話機の開発で,富士通マイクロは技術パートナ企業3社と手を組んだ。米Sychip Inc.,日本のFDK,シンガポールI-Sirius Pte. Ltd.である。SychipはVoIP用チップとソフトウェアを,富士通マイクロのWiMAXチップ・セットに最適な形にして提供する。FDKは,富士通マイクロWiMAXチップ・セットをベースに,小型のWiMAXモジュールを開発した。I-Siriusは,低コスト端末の開発および製造のノウハウを提供して,電話機の低コスト化に貢献した。

 最初の電話機は,電池駆動のデスクトップ端末で,Linux OSを採用し,簡潔なユーザー・インタフェースを備えている。富士通マイクロは,6月2日と3日にオランダのアムステルダムで開催の「WiMAX Forum Global Congress 09」に,このIP電話機を出展する。今回の協業の成果をもとに,今後,同じ技術を用いたモバイル・ハンドセットなどのVoIP製品を市場に投入する予定である。

 これまで国内の半導体メーカーは,機器メーカーにチップを納めることまでしか行わないことが多かった。今回のように,最終サービスにまで踏み込んだ形でプロジェクトに参加して中核的な役割を果す機会が増えれば,復権の日が近づくと期待される。