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TMD社製Integral Imaging方式の3Dディスプレイ。12.1型。
TMD社製Integral Imaging方式の3Dディスプレイ。12.1型。
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特殊フィルムと映像の時分割表示で裸眼でも解像度が低下しない3Dディスプレイ。
特殊フィルムと映像の時分割表示で裸眼でも解像度が低下しない3Dディスプレイ。
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液晶シャッター機能付きメガネを通して,TMDの8型3Dディスプレイを見た様子。TMDはこのほかに,32型の3Dディスプレイも展示した。
液晶シャッター機能付きメガネを通して,TMDの8型3Dディスプレイを見た様子。TMDはこのほかに,32型の3Dディスプレイも展示した。
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 東芝モバイルディスプレイ(TMD)は,開催中の「SID Display Week 2009」の展示会で,3種類の3次元(3D)ディスプレイを展示した。一つは,レンズ・アレイを利用して裸眼で3D映像を見られる「インテグラル・イメージング方式」に基づくもの。これは,従来から各地の展示会で同社が展示してきたものである。残り二つは,いずれも「今回が初公開」(TMD)のもの。(1)裸眼でも解像度が低下しない「Time Sequential Autostereoscopic 3D OCB Display」と,(2)液晶シャッター機能を備えたメガネを利用する「Crosstalk-free 3D Display」の2種類である。

 今回が初公開の2種類の3Dディスプレイは,いずれもTMDのOCB(optically compensated bend)技術を基にしている。これは,動画の応答時間(MPRT)が3msと小さい液晶パネル技術である。

 その上で,(1)の3Dディスプレイは,パネル内部に米3M社製の特殊フイルムを張ることで,裸眼での立体視を実現した。この特殊フイルムには,レンチキュラ・レンズに似た,左目用と右目用の映像を出す角度を変える機能がある。

 これだけであれば,一般には3D映像の「有効解像度」はパネル本来の解像度に比べて約1/2に落ちるが,今回TMDは,バックライトに用いたLEDをパネルの左右に分けて実装し,導光板を介して時間的に交互に光らせるようにした。これによって,左右の映像も時分割で交互に表示される。解像度が低下しないのが特徴である。この方法は今回が最初というわけではなく,日本で過去にも実装例がある。ただし,「以前は液晶の応答速度が遅いことなどが課題になっていた」(東京農工大学 教授の高木康博氏)。今回TMDは,液晶パネルを120Hzで駆動,つまり左右の映像にそれぞれ60Hzを振り分けた。OCB技術の応答速度の速さをいかした格好である。

 (2)の3Dディスプレイは,120Hzで駆動する液晶パネルと液晶シャッター機能のあるメガネを組み合わせたもの。時分割で交互に左右の映像を表示する点は(1)と同じだが,特殊フィルムがなく左右の映像が同じ角度に表示される。フイルムの代わりに,メガネについた液晶シャッターを左右交互に開閉することで,左右の目に入る映像を切り替える。