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電子書籍の市場規模の推移
電子書籍の市場規模の推移
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 インプレスR&Dは,電子書籍の国内市場調査の結果を発表した(発表資料)。2008年度の電子書籍の市場規模は,対前年度比31%増の464億円。2007年度の前年度比成長率95%と比べると,伸びは鈍化しているものの,順調に成長しているという。

 市場全体の86%を占めたのは携帯電話機向け電子書籍。市場規模は402億円で,前年度と比べると42%増加した。インプレスR&Dは,2006年度以降,電子書籍市場を牽引しているのは携帯電話機向け電子書籍と説明する。2005年度までは,携帯電話機向けよりパソコン向けの市場規模の方が大きかったが,2006年から逆転した。同社が携帯電話機向け市場の拡大の要因として挙げるのは,2007年度に続いて各出版社がコンテンツの電子化に対し積極的に取り組み始めたことや取次サービスの整備による流通の円滑化,タイトル数の増加によるコンテンツの充実など。一方,2008年度のパソコン向け電子書籍の市場規模は62億円で,前年度から14%減少した。

 インプレスR&Dは,携帯電話機のインターネット・ユーザーに対し,電子書籍の利用動向も調査している。それによると,携帯電話機向け電子書籍を利用したことがある人の割合は32.7%。無料のコンテンツのみ利用したことがある人の割合が24.6%で,有料コンテンツを購入したことがある人の割合が8.1%だった。有料コンテンツの利用率は,前年度から0.2ポイント増加した。

「App Store」で有料電子書籍を販売したい通信事業者は28.3%

 さらに,携帯電話事業者が運営する公式サイトで電子書籍のコンテンツを提供している事業者に対し,米Apple Inc.の「iPhone/iPod touch」用アプリケーションの配布/販売サイト「App Store」に参入する意向があるかどうかをたずねたところ,「参入したい,有料コンテンツを販売したい」と答えた事業者の割合は28.3%だったという。ただし,「参入するつもりはない」と答えた事業者も21.7%おり,「考え方は大きく2分されている」とインプレスR&Dは説明する。米Google Inc.の「Android」用ソフトウエアの配信サービス「Android Market」や,フィンランドNokia Corp.の携帯電話機向けアプリケーション・ソフトウエアの販売サイト「Ovi Store」などへの参入意向については,「参入したい」が10.9%,「しばらく様子を見る」が52.2%,「参入するつもりはない」が6.5%だった。

携帯電話のインターネット・ユーザーの電子書籍利用率
携帯電話のインターネット・ユーザーの電子書籍利用率
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