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【SRCの技術ロードマップ】 2Tビット/(インチ)2が製品で実現されるのは,2014年以降の見込みである。
SRCの技術ロードマップ
2Tビット/(インチ)2が製品で実現されるのは,2014年以降の見込みである。
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 非営利団体の情報ストレージ研究推進機構(SRC:Storage Research Consortium)は11月17日に東京都内で開いた技術報告会で,HDDの面記録密度を2Tビット/(インチ)2に高める技術の検討結果を発表した。現在提案されている複数の技術候補の中でも,いわゆる「shingled write recording(瓦記録)」を用いることで実現できる可能性が高いとの見解を示した。2Tビット/(インチ)2は,3.5インチ・ディスク1枚の容量に換算すると3Tバイト程度,2.5インチ・ディスクでは1.5Tバイト程度に相当する。2014年以降の製品に適用されるとみられる。

瓦記録の仕様はほぼ確定

 SRCはHDD関連の産学協同研究を推進する団体で,2010年6月の最終報告を目指して2Tビット/(インチ)2を達成する技術を探っている。今回はその中間報告という位置づけである。

【四つの新技術を検討】 SRCが検討しているのは,(1)ビット・パターンド媒体,(2)熱アシスト記録,(3)マイクロ波アシスト記録,(4)shingled write recordingの四つ。
四つの新技術を検討
SRCが検討しているのは,(1)ビット・パターンド媒体,(2)熱アシスト記録,(3)マイクロ波アシスト記録,(4)Shingled Write Recordingの四つ。
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 SRCは2008年6月まで1Tビット/(インチ)2を実現する技術を検討しており,基本的に既存のHDDが利用している技術の改良で可能と結論付けた(発表資料)。ただしそれ以降の面記録密度では,これまでに実績がない新技術を投入する必要があるとみる。2Tビット/(インチ)2達成の候補として現在検討している技術は,(1)ビット・パターンド媒体,(2)熱アシスト記録,(3)マイクロ波アシスト記録,(4)Shingled Write Recordingの四つである。

 SRCでは,目標とする密度の達成に必要な,ヘッドや記録媒体の磁気特性や物理的な寸法といった仕様を定め,その値が現実的かどうかをシミュレーションや実験によって調べることで,実現可能性を見積もっている。現在までの検討で,Shingled Write Recordingを用いる場合の仕様は,ほぼ固まった。それぞれの仕様の値は,概ね実現できそうとの感触を得ているようだ。ビット・パターンド媒体でも仕様が固まる方向にある。ただしマイクロ波アシスト記録や熱アシスト記録では,いまのところ仕様確定のメドは立っていないもようである。

仕様検討の進捗状況
Shingled Write Recordingでは,仕様がほぼ確定し,ビット・パターンド媒体も確定に近づいている。