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液中放電プラズマによるナノ粒子の製造
液中放電プラズマによるナノ粒子の製造
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大量生産に向く試作機を開発
大量生産に向く試作機を開発
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AgやCu,ステンレス鋼のナノ粒子
AgやCu,ステンレス鋼のナノ粒子
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 札幌市に拠点を置く建設会社の中山組は,nmサイズの金属粒子を量産する技術を展示会「nano tech 2010(国際ナノテクノロジー総合展,2月17~19日)」で紹介した。北海道大学が特許を持つ,液中放電プラズマによるナノ粒子の製造技術を用いている。中山組がナノ粒子の量産技術を展示会で紹介するのは,今回が初めて。展示会への出展を機に,用途開拓を図る。

 北海道大学が開発した液中プラズマ放電技術は,電気分解を利用してナノ粒子を製造する手法である。ナノ粒子を形成したい金属をカソードとし,アノードにPtを使う。電解液中で電気分解する際に印可電圧を高めていくと,カソード表面にプラズマが発生する。その状態を維持するとグロー放電が発生して,金属電極からnmサイズの粒子が水中に飛び散る。

 中山組は,北海道大学の技術をベースに,大量生産に向く試作機を開発した。ナノ粒子を含む電解液からナノ粒子を取り出す際には,有機溶媒を用いる。ろ過や遠心分離を使う場合に比べて短時間でナノ粒子を分離できるのが利点である。電解液と有機溶媒を再利用する技術も開発している。

 試作機では,AgやCu,ステンレス鋼のナノ粒子を試作済み。八つの電解槽を用いた場合,6時間で10gのAgナノ粒子を製造できるという。粒径は50nm以下,200nm以下などに分けることが可能。

 中山組では,AgやCuのナノ粒子は電子回路の配線用材料としての用途が有望と考えている。ステンレス鋼のナノ粒子は,有機物を分解する効果が期待できるという。例えば,でんぷん製造工程で使うじゃがいもの搾汁後の廃液で発生する悪臭成分(プロピオン酸など)の分解に関する検討を進めている。