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図1 左が,開発した接着材料でフレキシブル基板を搬送用基材に固定したもの。右はそのフレキ基板を搭載したデジタル・カメラ。
図1 左が,開発した接着材料でフレキシブル基板を搬送用基材に固定したもの。右はそのフレキ基板を搭載したデジタル・カメラ。
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図2 展示パネル
図2 展示パネル
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 富士フイルムは,フィルム材への実装工程で用いる新しい接着材料を,「nano tech2010 国際ナノテクノロジー 総合展・技術会議(2010年2月17~19日東京ビッグサイトで開催)」に出展した。例えば,工程中でフレキシブル基板を搬送するための基材に基板を固定する接着材料として利用する。リフローやエッチング工程などで利用できるという。真空プロセスでの利用も今後検討していく。富士フイルムはこの接着材料を同社のデジタル・カメラ製品の製造工程に適用済み。今後は,同社内での適用機種を増やすとともに,この接着材料を外販する考えだ。

 今回開発した接着材料の特徴は,1.搬送用の基材にフィルム素材を全面密着させて固定できる上,実装工程後に容易に剥がせる,2.耐熱性が高い,3.耐薬品性が高いことなどである。例えば,フレキシブル基板を基材に固定する場合,フレキシブル基板の四隅をテープで止める方法が一般的だが,この方法では,基板全面を搬送用基材にきちんと密着できない恐れがある。四隅をテープで止めるため,特に基板中央部が浮きやすいとする。こうした浮きが生じると,実装不良につながってしまう。開発した接着材料を利用すれば,全面を基材に密着して固定できる。

 また,利用後にフレキシブル基板を基材から剥がし,その後再びフレキシブル基板を固定できる。1000回ほど繰り返し利用できるとみる。フレキシブル基板には接着材料が付着して残ることはなく,基板と基材は粘着した状態にある。テープで固定する手法では,その都度新たなテープを張る手間がかかった。この手間がほぼ不要になるため,工数削減にもつながる。

 耐熱性に関しては,260℃のリフローにも利用できる。酸やアルカリ,有機溶剤への耐性も高く,特性変化はないという。例えば,硫酸水溶液に25℃,24時間浸漬でき,メタノールやエタノールには常温で3時間浸漬できるとする。