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 ダイセル化学工業は,タッチパネルなど向けに,UV硬化樹脂を主成分とする高耐久性のコーティング材料を開発した。タッチパネルには,打鍵(指を押し付けて操作)する際に,同心円状の干渉縞が発生するのを抑制するために,ANR(Anti Newton-Ring)フィルムが使われている。開発品は,このフィルムのコーティングに使う。「国際ナノテクノロジー総合展・技術会議『nano tech2010』」と併催している「nano&neo 新機能材料展 2010」(2010年2月17日~19日,東京ビッグサイト)での展示で明らかにした。

 ANR(Anti Newton-Ring)フィルムは,表面に微小な凹凸を付けてフィルムが押されたときの変形を部位ごとに微妙に変えることで,干渉縞を抑制する。同材料をベースのPET(ポリエチレン・テレフタレート)フィルムにコーティングすると,高さ方向で最大で0.1μm,平面方向で10μm弱の凹凸が付けられる。同社による耐久試験では,一般的なフィラータイプのANRフィルムは40万回の打鍵で特性が大きく劣化するのに対して,今回開発品は100万回の打鍵後でも初期特性を維持できる。同コーティングを施したANRフィルムの特性は,全光線透過率90%以上,透過鮮明性85%以上,ヘーズ(濁度の指標)3%,鉛筆硬度(コーティング面)2H,表面粗さ(Ra)0.06μm。