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図1 光拡散フィルムを利用した照明のデモ
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図2 光拡散フィルムの説明パネル
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図3 耐光性を高めたPETフィルム(左)と一般的なPETフィルム(右)
図3 耐光性を高めたPETフィルム(左)と一般的なPETフィルム(右)
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図4 耐光性を高めたPETフィルムを使った試験結果
図4 耐光性を高めたPETフィルムを使った試験結果
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図5 左がハードコート・フィルムで,右が一般のPETフィルム。PETフィルムの中央にはスチールウールでこすった大きな傷がある。
図5 左がハードコート・フィルムで,右が一般のPETフィルム。PETフィルムの中央にはスチールウールでこすった大きな傷がある。
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図6 ハードコート・フィルムの説明パネル
図6 ハードコート・フィルムの説明パネル
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図7 透明導電性フィルムを利用した曲面ヒーターのデモである。左側のモニターに表示されているのが,ヒーターの温度分布である。
図7 透明導電性フィルムを利用した曲面ヒーターのデモである。左側のモニターに表示されているのが,ヒーターの温度分布である。
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 富士フイルムは同社が開発した各種機能性フィルムを,「nano tech2010 国際ナノテクノロジー 総合展・技術会議(2010年2月17~19日,東京ビッグサイトで開催)」に出展した。(1)LED照明用光拡散フィルム,(2)耐光性を高めたフィルム,(3)ハードコート・フィルム,(4)曲面に対応可能な透明導電性フィルム,(5)ガス・バリア性を高めた透明フィルムである。今回展示したフィルムの機能は,1枚のフィルムに複数組み合わせることができる。例えば,(3)のハードコート機能と(4)の透明導電性といった具合である。今回は,それぞれの機能を強調するため,機能ごとの展示にしたとする。

透過性と拡散性を備える


 (1)は,LEDからの光を拡散し,まぶしさを軽減する用途に向けたもの。特徴は,高い光透過特性を維持しながら,光を拡散できる点である。LED照明の直下(垂直)方向の照度(直下照度)を測定して透過率を比較した場合,「乳白板」でLED光を拡散した際の透過率は76%なのに対し,同社の光拡散フィルムは104%と高いという(図1,図2)。なお,直接測定した照度を100%としており,光拡散フィルムを利用した場合に100%を超えるのは,直下方向以外に向かうLED光がフィルム内で反射するなどして,直下方向に向かうためである。

 開発品はPETフィルム上に光拡散層を塗布して形成するため,安価に製造できる点も特徴とする。

 (2)は,紫外線を遮断する用途に向けたPETフィルム。長時間劣化しにくく,比較的長い波長の紫外線も遮断できる点を特徴とする。一般的なPETフィルムの場合,強い紫外線を照射すると,劣化し,黄色味がかってくる。例えば,900W/m2でメタルハライドを照射した場合,黄色度を示す指標であるYI値は,100時間後で20ほどなのに対し,一般的なPETフィルムでは40を超えてしまう。YI値は数値が大きいほど黄色い(図3,図4)。

 紫外線を遮断する特性については,390nmと紫外光の中でも比較的長い波長の光を99%遮断できるという。

 (3)は,鉛筆硬度換算で2Hのハードコート機能を備えたPETフィルムで,タッチ・パネルや各種保護フィルムなどでの用途を見込む(図5,図6)。フィルム厚が188μmの場合で全光線透過率は91%である。会場では,スチールウールでこするデモを見せ,傷がつきにくい点を強調していた。

透明導電性フィルムで曲面ヒーターを試作


 (4)は低い抵抗値を特徴とする。微細な銀線パターンと導電性材料を,PETフィルム上で組み合わせることで導電性を得ている(Tech-On!関連記事1)。既にいくつかの展示会で出展しており,今回は低い抵抗値ではなく,高い伸縮性を強調するデモを披露した。具体的には,このフィルムを曲面状にし,電流を流してヒーターとして利用していた(図7)。伸縮性が高いため,フィルムを曲げてもクラックが生じない。実際に顧客からこうした「曲面ヒーター」への要望が過去にあったため今回のようなデモを見せたという。

 5は,10-6g/(m2・d)と高いレベルでの水蒸気バリア性能を持ち,「ガラスと同等」(説明員)とする(Tech-On!関連記事2 )。有機ELディスプレイや照明などに向ける。