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試作した全固体Liポリマー2次電池
試作した全固体Liポリマー2次電池
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折り曲げることも可能
折り曲げることも可能
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電解質に用いたフイルム
電解質に用いたフイルム
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放電の温度依存性。DOD=放電深度
放電の温度依存性。DOD=放電深度
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 三重県産業支援センターは,印刷プロセスだけで「シート型全固体ポリマーリチウム二次電池」を試作したと発表した。安全で,薄くて曲がる,大面積であるなどの特徴を備えるという。2010年3月3~5日に東京ビッグサイトで開催する展示会「第1回国際二次電池展」に出展する。

 この電池は,Liイオン2次電池の正極層,電解質層,負極層をすべてロール・ツー・ロールで作製したもの。各層の間にセパレータは用いていない。正極にはLiFePO4と炭素などの複合体,電解質には架橋ポリエチレンオキシド系の高分子材料からなるフイルム,負極にはLi4Ti5O12と黒鉛やSiの複合体を用いたという。電解質の高分子材料は,ゲルではなく固体状態で,引火性のある有機電解液も利用しないため,安全性が高いという。

 電池の寸法は,A6判大で厚さは450μm。初期容量は45mAhで,容量の1/2を放電した時点の電圧は1.8Vである。放電レートは,0.02C~1.0Cの間で変更できる。

 従来の全固体Liポリマー2次電池には,室温以下の低温ではほとんど動作しないという課題があったが,今回は,0~+25℃という温度でも動作可能であるとする。充放電サイクルは100回以上で,現在も評価試験を実施中であるという。

 今回の電池の開発には,三重大学次世代型電池開発センター,三重県工業研究所,鈴鹿工業高等専門学校,キンセイマテック,クレハエラストマー,新神戸電機,凸版印刷,明成化学工業なども参加している。