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図1 現・代表取締役 執行役員社長の矢野薫氏(右)と,代表取締役 執行役員社長に就任する遠藤信博氏(左)
図1 現・代表取締役 執行役員社長の矢野薫氏(右)と,代表取締役 執行役員社長に就任する遠藤信博氏(左)
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図2 2012年度の目標額は,売上高4兆円,営業利益2000億円,純利益1000億円
図2 2012年度の目標額は,売上高4兆円,営業利益2000億円,純利益1000億円
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 NECは,2010年4月1日付の社長交代人事を発表した(発表資料)。現・代表取締役 執行役員社長の矢野薫氏が代表取締役 会長となり,現・取締役 執行役員常務の遠藤信博氏が代表取締役 執行役員社長に就任する。

 新たに社長に就任する遠藤氏は,1953年11月8日生まれの56歳。2003年4月にモバイルワイヤレス事業部長に就任した後,小型の固定無線伝送システム「パソリンク」をインドなどの新興国に販売し,同事業の拡大に貢献した人物。今回の人事に関しては,「2月中旬の週末に(矢野)社長から打診を受けた」という。遠藤氏自信,「重責なので即答できなかったが,非常に名誉なこと。週末,じっくり考えて,引き受けることを決断した」と経緯を説明した。

 現・社長である矢野氏は,遠藤氏に社長就任を打診した理由として,「NECが今後,成長していくかどうかのポイントは,グローバル化の促進にある。そういう観点から遠藤常務の(パソリンクの成功といった)過去の経験を高く評価した」と語った。
 

2012年に最高益を目指す

 NECは社長交代人事に合わせて,2012年度までの中期経営計画を発表した。2012年度に,売上高4兆円,営業利益2000億円,純利益1000億円を目標に掲げる。純利益の目標値は,「NECとして過去最高の金額となる」(遠藤氏)という。なお,2012年の目標額にはNECエレクトロニクスの業績は含まれない。

 海外展開については,「国内市場が厳しい状況を考えると,海外事業の拡大は避けられない」(遠藤氏)とし,売上高における海外比率を,2009年度予測の19%(NECエレクトロニクス分を除いた場合は16%)から,2012年度には25%に高めたいとする。「中国やアジア太平洋地域などの新興国向けの売り上げ拡大を目指す」(遠藤氏)。

 注力分野に関しては,「ITやネットワークを軸としたクラウド・コンピューティングに注力していく」(遠藤氏)という。さらに新たな事業分野として,環境やエネルギー分野に取り組んでいく。

 これらの分野で,NECは既に,NECトーキンなどのグループ会社や日産自動車の合弁会社であるオートモーティブエナジーサプライで,Liイオン2次電池事業を展開中だ。この事業をベースとして,電池の品質や生産量を拡大すると共に,通信機能などを付加した高機能型の電力メーターである「スマートメーター」や,家庭のエネルギー管理システム「HEMS(home energy management system)」,電気自動車用急速充電器などの事業分野にも進出していく考えだ。環境・エネルギー分野として,「2012年には1000億円の売り上げを目指す」(遠藤氏)という。