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会見に臨む,トヨタ自動車代表取締役社長の豊田章男氏。

 トヨタ自動車が2010年3月1日に中国・北京で開いた記者会見のもようを報告する。同社 代表取締役社長の豊田章男氏の説明と,通訳を介した質疑応答の内容(いずれも日本語による発言)を,会見の様子を録画したビデオを基に書き起こした(協力:技術在線!(Tech-On!中国語版))。

豊田氏の説明

 メディアの皆様こんばんは。ただ今ご紹介にあずかりましたトヨタ自動車の豊田章男でございます。皆様におかれましては,日ごろより中国国内でのトヨタの活動について,多大なるご理解ご指導を賜り,厚く御礼申し上げます。また,本日は急なご案内にもかかわらず,多くのメディアの皆様にお集まりいただきましたことを,心より感謝申し上げます。

 まず,このたびは,トヨタの中国を含む全世界での大規模リコールにより,中国の皆様に大変なご心配,ご迷惑をお掛けしております。心よりおわび申し上げます。申し訳ございません。

 ご承知のように,これらの品質問題に関連して,米国の下院で公聴会が2回に分けて行われ,2回目にわたしが証人として出席いたしました。トヨタの一連の品質問題,および,わたしが公聴会へ招致されたことにより,世界中のお客様,関係者の皆様にご心配をお掛けしました。中でも中国の皆様には,一日も早く自らご説明をしたいと考え,今回,米国より直接,北京に飛んでまいりました。

 まず,今回の米国を中心に起こった一連の品質問題につきまして,概要と弊社の対応状況などをお知らせいたしたいと存じます。既に中国メディアの皆様には,ご存じいただいている内容も多いかと思いますが,改めまして私から,フロアマット,アクセルペダル,ブレーキシステムの三つ分けてご説明させていただきます。

 第1にフロアマットです。地域としては,米国トヨタに限定されております。中国は対象外でございます。米国で開発・販売されたトヨタ純正の全天候型フロアマットを固定せずに使用した場合に,アクセルペダルが引っかかることがあるため,自主的な交換と回収を実施しました。中国では,同フロアマットの設定はございませんので,中国の皆様方には,引き続き純正マットを正しくご使用の上,安心してトヨタ,レクサス車にお乗りいただきたいと存じます。

 第2にアクセルペダルです。不具合といたしましては,特定の状況下において,ごくまれにアクセルペダルがゆっくり戻る,または戻りきらない可能性があり,リコールを実施させていただきました。この件については,中国で販売させていただいたRAV4約7万5000台も対象であり,現在,関係当局のご指導の下,リコールを実施させていただいております。

 第3にブレーキのシステムです。不具合といたしましては,ハイブリッド車のABS,アンチロックブレーキシステムの制御プログラムが不適切なため,ABS作動時にブレーキの掛かり具合が低下する場合があり,リコールを実施させていただきました。中国で販売させていただいているプリウス,レクサス,ハイブリッド車は同じ制御プログラムを使用していないため,対象外でございます。

 以上,3点のうち第2のアクセルペダルの中国RAV4につきましては,お客様のご理解,ご協力をいただき,既に改修作業を開始しているところでございます。多くの不具合が発生し,中国の皆様を不安にしてしまったこと,また,アクセルペダルの問題では,中国での私どものお客様にご迷惑をお掛けしたことを改めておわび申し上げます。