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図1 混練分散装置「ミラクルKCK」を使った連続プロセスのフロー図
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図2 混練分散装置「ミラクルKCK」概観
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図3 混練分散装置「ミラクルKCK」によるメカノケミカル効果を示した電子顕微鏡写真
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 浅田鉄工は,2次電池の展示会「国際二次電池展」(2010年3月3~5日開催,東京ビッグサイト)で,Liイオン2次電池向けの電極材料の製法として,まず粉体状の活物質と導電助剤を混練分散装置で処理し,その後にバインダーや溶剤をミキサーに投入して,スラリー(塗料)化する連続プロセスをパネル展示した(図1)。

 従来の電極材料の製法は,大型タンクに活物質,導電助剤,バインダー,溶剤などを一度に混ぜて混練するバッチ式が主流だが,これに比べ混練分散装置によって活物質の密度が上がることから電池容量のアップが図れ,連続プロセスであることから生産性向上が可能になるという。

 これまで同社が樹脂のコンパウンディング(樹脂や充填材を配合する工程)向けに供給してきた混練分散装置「ミラクルKCK」(図2)をLiイオン2次電池の電極材向けに改良したという。混練時に圧縮力やせん断力が加わって,メカノケミカル効果(機械的なエネルギーを与えると化学反応を起こすこと)を起こし,活物質(LiMn2O4など)が導電助剤(アセチレンブラック)の周りに密度高く配置できるようになった(図3)。

 これによって,活物質の密度が上げられることから,電池容量を増やせる可能性があると言う。詳細は明らかにしていないが,試作例では,電池容量の向上効果のほか,密度が上がったことから絶縁を引き起こす割れがなくなるなどの効果もあったとしている。

 こうして作製した活物質と導電助剤からなる粉体をバインダーや溶剤と共にコアミキサーに投入し,連続的にスラリーを作製する。これは,近年自動車用途で高い生産性が要求されているのに対応したものという。

 同社は既に,電池メーカー向けに「ミラクルKCK」自体の供給は始めているが,それに加え,連続プロセスを合わせた一環システムを今後提案していきたいとしている。